自動化と合わせて業務を再構築!アシロボ導入は仕事を見つめ直す機会に変わる/株式会社八代目儀兵衛様
京都の老舗米屋で京都祇園・東京銀座で米料亭を展開する株式会社八代目儀兵衛様。
飲食店以外にECサイトやセブン-イレブンのおにぎり監修プロジェクトなど、八代目儀兵衛の技術を通じて世界中にごはんの美味しさを広げるお米業界のトータルプロデュース企業でアシロボはどのように活用されているのでしょうか?
DX推進責任者の近藤様にお話を伺いました。【2022年10月導入】
業務プロセスの複雑さと業務量の急増によって担当者の心理的負担は増えていった
弊社ではお米の通信販売事業を行っています。オンライン(ECサイト)とオフライン(FAX・メール・来店)の異なるオペレーションフローが存在し、業務習得に時間が掛かっていました。
オペレーションフローは異なりますが、出荷業務をスムーズに進めるために、同じタイミングで受注データをシステムに登録する必要があります。
業務量が増加する中で限られた時間の中で業務遂行を課せられたメンバーの負担が大きかったです。。
【解決】業務処理の一部をRPA化することで、拡大対応と業務習得の負担を低減
アシロボを導入する前は、毎日の売上や当日の業務量判断に必要な情報を配信するために、毎朝担当者がデータ抽出や集計作業を行っていました。これらの情報が配信されないと、当日の業務判断ができないため、担当者はタイトなスケジュールで作業しており、心理的負担も大きかったと思います。
【解決】集計作業、配信業務をRPA化することで、タイムリーな情報配信の自動化を実現
情報更新に合わせて担当者が休日や深夜に作業することも
弊社で運営するECサイトでは、販促キャンペーンの内容変更や商品リリースの告知が頻繁に行われます。夏であればお中元、年末であればお歳暮など季節によってPRする商品が変わるのが特徴です。
以前はECサイトの内容変更に合わせて、担当者が休日や深夜に更新作業をするか、サイト更新やキャンペーン内容を、担当者の稼働時間に合わせてスケジューリングするかの2択しかありませんでした。実際に休日や深夜に作業をしていた担当者には大きな負担がかかっていたと思います。
【解決】RPA化による自動更新作業とスケジューリングをセットすることで問題解消
わかりやすいUIと安価なコストがアシロボ導入の決め手に
「業績データの自動集計と自動配信」と「ECサイトのタイムリーな情報更新」という2つの課題がありましたが、まずはFAXとメールの起票作業が自動化できるDXツールを探していました。市場には数多くのDXツールがあり、弊社が求める導入効果を生み出せそうなツール探しに苦労していたときに出会ったのがアシロボです。
2022年のJAPAN IT WEEK【春】の展示会でアシロボと出会い、製品コンセプトが弊社の求める要件にマッチすると直感しました。実際に展示会のデモンストレーションで簡単なシナリオ作成をしたところ、シンプルなのに必要十分な機能が備わっており、スキル習得も早くできそうだと感じました。
それから導入する10月までの間は「求める要件を本当に実現できるのか?」ということを営業担当である大池さんと一緒に要件整理を行いました。デモンストレーションと情報整理に弊社が納得するまでお付き合いいただき、大変感謝しています。導入後もスキルレベルに合わせた研修会など、サポートが充実していることも良かった点です。
アシロボによる作業自動化で年間に約370時間を削減達成
3つの作業にアシロボを活用したことで、年間で約370時間を削減できました。
各部門からもRPA化の要件が集まっており、来年度は更に大きな時間削減に期待します。
1つ目はFAXで届いた注文書を転記する作業です。紙ベースからデータを転記する作業を、アシロボAI-OCRとアシロボRPAの組み合わせで自動化しました。人による最終チェックは残りますが、転記作業はほぼなくなり、繁忙期でもスムーズに対応できています。(削減時間:200時間/年)
2つ目は毎日の営業レポートの作成と配信です。アシロボRPAによって自動化したことにより、朝一に担当者がバタバタと作業しなくて済むようになり、心理的負担も軽減されました。休日でも営業レポートが自動配信されるようになり、リアルタイムでの売上確認ができています。(削減時間:100時間/年)
3つ目はサイト更新作業です。更新ファイルのアップロードやサイトの書き換えなどをアシロボRPAのスケジュール実行によって自動化しました。元々休日や深夜に作業していましたが、アシロボ導入後は担当者の稼働時間が自由に設定できるようになり、効果的なキャンペーン運用ができています。(削減時間:70時間/年)
シナリオ作成はなるべくシンプルに
社内のシステム管理担当者である古瀬は、アシロボのシナリオ作成はなるべくシンプルにして、属人化しないように注意しているようです。複雑なシナリオになると、エラーが出たときにシナリオ作成者しか修正できません。弊社ではプログラミング知識がない社員もアシロボに触れるので、シナリオを作って終わりではなく、その後のメンテナンスのしやすさも考慮してくれています。
「人が行っている作業をアシロボに実行させることは難しいこともある」と古瀬は語っています。人が手作業で作業している場合、無意識のうちに情報を読み取って、作業内容を変える判断ができますが、アシロボのシナリオに落とし込む場合、判断基準の明文化が必要です。複雑なシナリオにならないように、あえて人の手作業ではなかった処理を取り入れることで、複雑な判断が不要のシナリオを作ってくれました。
マウス操作が多くなると、エラーが起きやすいというアドバイスをいただいたため、古瀬はなるべくキーボード操作だけでシナリオを作成しているようです。「どうすればキーボード操作で完結できるか、ショートカットキーをとにかく調べる癖がついたので、自分自身の通常業務でも作業の時短ができた」と語っています。
「セミナー受講→とにかく作る」の繰り返しでスキルが上達
カスタマーサービス担当の大伴は、プログラミングの経験や知識が無かったので、アシロボのコマンドの意味を理解するのが難しかったそうです。業務の内容やオペレーションフローは熟知しているものの、業務の分解とシナリオに落とし込むことに苦労していました。
大伴はとにかくサンプルシナリオを見ながら、見よう見まねでシナリオを作ることを意識したそうです。他にも「セミナー受講で知識を吸収して、シナリオをとにかく作る」という繰り返しでスキルが上達して、「あの業務もRPA化できそう!」とアイデアが増えたと聞いています。
アシロボ導入で働き方を見直す機会を得れた
アシロボは社内でも注目されています。取締役CMOである神徳はアシロボを導入して「社員の働き方や活動と成果に対する概念が少しずつ変化してきた」と語っています。アシロボ導入によるオペレーションの変化よりも、その変化によって働き方自体を見直す機会を得れたと感じている様です。今後は「業務の自動化や省人化だけでなく、業務プロセスそのものを見直したい」と話しています。
サイト企画のマネージャーである田村もアシロボに注目している社員の1人です。「業務を棚卸ししてアシロボでシナリオを組むことで、1つ1つのプロセスがロジカルに組み合わさって自分の仕事が成り立っていることに気づき、客観的な視点やロジカルシンキングのスキル習得につながる」と語っています。
オペレーションフローそのものを再構築していきたい
弊社の事業拡大と将来的な成長を考えた時に、DX推進は不可欠です。アシロボは今後もDXの相棒として活用していきたいと思います。
これまでのオペレーションは人による作業を想定して構築していました。そのため、作業自体をRPA化しても、あまり効果がないと思っています。考えるべきはオペレーションフローそのものを再構築することです。
これからは業務の自動化と省人化を進めていき、ルーティン作業はアシロボで行う本筋を作って、状況に合わせた変化対応を人が行う流れを作りたいと考えています。そのためにも業務設計と要求定義を都度見直して、オペレーションフロー自体を再構築することが大切です。今後のアシロボ活用拡大においても、この流れは必要だと考えています。
これから導入を検討する企業へのメッセージ
RPAを導入して業務を自動化するのだから、面倒だと思っている大がかりな作業を自動化したいと思う人も多いでしょう。しかし、最初から大がかりな作業をシナリオ化するのは大変です。思うようにシナリオ作成ができずに、運用開始前に挫折してしまうかもしれません。
導入時におすすめしたいのは、毎日行っているたった1分の作業をシナリオ化することです。1分の作業であれば、シナリオも単純なので作成時間が短くて済み、すぐに自動化完成を実感できます。アシロボの操作方法やシナリオの組み方が少しずつわかるようになるでしょう。
アシロボの講座はシナリオ作成者のレベルに合わせて充実していますが、講座を受けただけではスキルは身に付きません。講座で学ぶ→シナリオ作成→講座でさらにレベルアップ→シナリオ作成、という手順を繰り返すことで、シナリオ作成スキルが身に付きます。まさに「習うより慣れよ」です。
スキルが身に付けば「この業務をアシロボにやらせてみよう」という発想が生まれやすくなるので、業務のRPA化が加速するでしょう。ぜひアシロボを活用してみてください。
今後のアシロボに期待している点は、RPAによる自動化や省人化に留まらず、業務の構造化が行われ、業務プロセスや仕事の在り方を見直して、将来の成長に見合った最適な形に作り変えていくことです。
単なる業務の効率化にとどまることなく、業務改革する文化が社内で醸成されることに期待しています。