【部門別】RPA導入で業務はどう変わる?活用シーンや注意点を解説
概要
「RPA活用で効率アップと聞くものの、自社でも使える部門があるかな?」「RPAの導入を考えているけど、活用できるか心配」。RPA検討時には、そんな不安が残っているかもしれません。ここでは、部門別にどのようにRPAを活用できるのか、具体的な使い方を紹介していきます。
あらゆる部門で活用できるRPA
RPAが自動化できるのは「ルールと手順」が存在している業務です。ただ、人間がするような曖昧な判断や、柔軟な対応はRPAで自動化することができません。
そう聞くと「取引先との商談が多い営業部門では活用しない?」「コールセンターは電話対応がメインだから使いどころがない」とお考えの方もおられる事でしょう。確かに、取引先ごとに営業戦略を立てたり、苦情や問い合わせの電話対応といった業務は、RPAでの自動化が難しいでしょう。
しかし、組織や業種によって違いはあるものの、経理、人事、総務、法務、マーケティング、営業、CSなど、あらゆる職種においてEXCEL作業などパソコン業務は存在しています。それらの業務をRPA化することで、人はより重要な業務やクリエイティブな業務に注力できるようになります。
部門別に見るRPA活用事例
RPAはどんなシーンで活用できるのか、具体的な使い方の事例を部門別に見ていきましょう。
▼人事・総務
人事・総務部門では、各部門からの問い合わせ対応等、臨機応変な対応が求められる場面が多々ある一方で、自動化しやすい業務もたくさんあります。
例)
- 勤怠システムから情報を取得し、労働時間が所定時間を超えそうな従業員とその上司宛てにアラートメールを送信する
- 人事情報をまとめたExcelファイルから、人事システムにデータを転記する
- 株主情報をまとめたExcelリストから株主総会に招待する対象を収集し、招待メールを自動送信する
▼経理
パソコン上での転記や照合、集計、出力などの定型業務が多く存在する経理部門。日々のルーティーン業務はもちろん、月末や年度末など忙しい時期の業務を自動化することで業務効率化が期待できます。
例)
- 最安値の交通費をwebで検索し、従業員から申請された金額と照合して内容が適切かを判断する
- ネットバンキングにログインし、最新の入金明細をダウンロードして保存する
- 電子データ化されている請求書や領収書の数値を取得して会計システムに反映させる
▼営業
営業部門では商談などのコミュニケーション業務だけではなく、データ収集や受注管理、顧客管理といった定型業務も多く発生します。これらの業務を自動化することで、人は本来の営業活動に集中でき、生産性向上につながります。
例)
- Webや顧客データベースから情報を収集し、リストにまとめる
- 自動更新の契約で、契約更新日が近づくと自動で見積書を作成し、顧客にメールで送信する
- Excelに入力した情報に基づいて、見積書を自動作成する
▼マーケティング
大量のデータ収集や集計を行うマーケティング部門では、RPAを上手く活用することで分析や企画などの知的業務により注力できます。
例)
- 競合サイトで競合の商品情報を検索し、販売価格をExcelに転記してリストを作成する
- Excelにまとめられた情報をもとに、自社SNSに自動投稿する
- 口コミサイトやショッピングサイト、SNSなどから自社商品の口コミを収集しExcelにグラフ形式でまとめる
▼カスタマーサポート
コールセンターは、人材育成にも時間と費用がかかります。これらの課題解決にもRPAは一役買うと期待されています。
例)
- 電話音声データをシステムから出力し、別サーバーに保存する
- システムに入力済の顧客対応履歴を転記し、報告書を作成する
- 特定のキーワードを含むクレーム・要望を抽出する
RPAは業種ではなく職種
ご覧のように、RPAが活躍できるかできないかの判断は、業種ではなく職種です。しかも、意外に広範囲の職種に対応できる事もお分かりいただけたのではないでしょうか。より深く、できることをお知りになりたい方は、多くの事例から御社のご利用部門や職種に近しい事例をお伝えしますので、お気軽にご相談ください。