【業種別】RPA活用の具体例|業務効率化と生産性アップを実現

概要

業務効率化やコスト削減を目的に、RPA(Robotic Process Automation:ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入を検討されている会社は少なくないでしょう。「ルールと手順」のあるパソコン業務であれば自動化できるRPA。ここでは、業種別にどんなシーンでRPAが活用されているのか、一部抜粋して具体例を紹介します。自社に応用できる部分はないかご覧ください。

(A)EC事業者(ネットショップ)

▼受注管理

EC事業の受注管理業務では、次のような業務の流れの自動化も可能です。

①注文データを取り込む
②お客様に受注確認メールを配信し、ステータスを変更
③注文内容に「離島へのお届け」など特殊条件が含まれている場合、除外ステータスを変更
④特殊条件がない注文は発送までの最短日を記載したメールを送信し、ステータスを変更
⑤発送伝票の発行、または物流倉庫へ注文データを送信、ステータスを変更

これら一連のプロセスはRPAで自動化が可能です。作業スタッフの業務不可が軽減され、空いた時間を別業務に充てることができます。

▼請求書データの管理

月1回、月末・月初に集中しがちな請求書のデータ管理。

①複数のクラウドサービスにある請求書データをダウンロードする。
②ファイル名を付けて所定のフォルダへ保存する。

発生頻度が低く抜け漏れが起こりやすい、こういった作業もRPAに置き換えることで、スタッフの労働時間の削減とミス防止につながります。また、こちらの記事で紹介しているECサイトの競合店価格調査のほか、在庫管理、問合せ情報の整理など、あらゆる付帯業務をRPAで自動化することが可能です。

(B)物流会社

▼帳票の印刷

夜間や早朝に顧客から送信される出荷指示データを、出社時間までに帳票の出力を終えておくことが可能です。

(1)出荷指示データを受信
(2)データを管理システムにインポートし帳票類を印刷

任意のタイミングで受信した情報を管理システムにインポート、帳票出力までを完了しておくことで、わざわざスタッフが早朝に取込ボタンを押すだけの作業を軽減できるとともに、業務時間の短縮、対応量の増加につなげられます。

▼本部と各センター間の情報処理時の通知

本部と各センター間で情報を処理した際の通知といった、1回数分で終わる業務の自動化も、スタッフの作業や心理的負担の軽減になります。

(1)顧客の情報処理業務を処理
(2)処理完了後、RPAから本部にSNSや社内ネットワークで完了通知を出す

こうした小さな業務を人の手から切り離すことで、本来、人がやるべき業務に集中することができます。

(C)DM発送業者

▼出荷指示データの整理

顧客から送られてくる出荷指示データに個人情報が含まれるため、役職者や社員が対応せざるを得ない場合があります。こうした業務をRPAに置き換えることができます。

(1)自社システムに出荷指示データをインポートするために行列を整理
(2)機種依存文字を削除

たとえ1件20分程度の業務でも、RPAに任せることで従業員は、本来の職務に集中できるようになります。

▼配送会社の問い合わせ番号の管理

DM発送業者では、発送したDMに問い合わせ番号を付与する業務があります。

(1)予め配送会社から取得した問合せ番号をそれぞれのDM発送先に付与
(2)自社の管理台帳に反映

こうした業務はExcelやAccessのマクロ関数を使えるスタッフしか作業できず、特定のスタッフに属人化する傾向にあります。RPAで自動化することで業務を平準化し、スタッフの負荷を取り除くことができます。

▼入金消込み作業

入金消込作業は慎重を要する細かな作業ですが、ミスが起こりがちです。

(1)ネットバンキングからCSVファイルをダウンロード
(2)CSVファイルをもとにExcelにデータを追加してファイルを作成

手動で行っていた作業をRPAが行うことでミスを防ぎ、スタッフの労働時間や精神的負担を軽減することが可能です。

(D)その他事業者

▼Web広告の結果レポート作成

Web広告の運用においても、RPAが活用できます。

(1)Web広告の運用結果をグーグルアナリティクスから抽出
(2)Excelファイルにグラフ等でレポート化し集計

単純な作業ですが、顧客ごとにレポートするタイミングが異なる事も多く、何度も同じ業務を繰り返す必要があります。こうした煩雑な作業はRPAに置き換えることでスタッフ負担の軽減につながります。

▼CPAやCPCなどの数値を自動集計

広告運用において、グーグルアナリティクスからの情報取得は欠かせません。情報取得のプロセスは、以下の手順でRPAに置き換えられます。

(1)グーグルアナリティクスにログイン
(2)特定のキーワードのCPAやCPCを抽出
(3)取得した情報をExcel上で集計

毎回グーグルアナリティクスにログインし、短時間作業ながらストレスのかかる業務です。RPAを活用することで、自動的に集計結果を表示するといった活用方法もあります。

RPA活用で実現する業務効率化と生産性向上

RPAの活用にあたっては、はじめからすべての業務プロセスを自動化する必要はありません。業界問わず他社の様々な導入事例を参考に、自社で取り入れられる部分を検討し、小さく始めるのも1つの成功への手段です。

いまの時代、中小企業においても、デジタル化、働き方改革が求められる時代になりました。従って、業務効率化や生産性向上は避けて通れない課題です。業務改善を促すためにも、業務プロセスの自動化を検討してみてはいかがでしょうか。

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