給与計算ソフト比較22選!無料で使えるおすすめは?【2024年最新】

給与計算ソフト比較22選!無料で使えるおすすめは?【2024年最新】

給与計算は、従業員の増減や社会保険制度の改正、雇用形態の複雑化に伴い、その負担はますます大きくなっています。とくに年末調整期や賞与支給時期など、特定の時期に業務が集中する傾向にあり、業務の効率化や法令順守の面から導入に迫られるケースもあるでしょう。

最適な給与計算ソフトを選ぶには、企業規模や従業員数、雇用形態、必要な機能を洗い出して、コスト面とのバランスから検討することになります。

この記事では、主な機能、価格、連携可能なサービスなど、給与計算ソフトを選ぶ際のポイントをピックアップしました。前半では各サービスについて紹介し、後半では選び方のポイントを解説します。

目次

給与計算ソフト比較22選!無料で使える製品も紹介

給与計算ソフト比較22

給与計算は、ある程度の段階まではExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトでも対応可能ですが、とくに従業員数の増加とともに正確性を担保することが難しくなります。毎月変動する従業員の残業代・社会保険料・所得税などの計算を確実に実行し、セキュリティ対策を講じながらデータの長期的な保存が必要です。また、社会保険制度の改正や法令の変更にも迅速に対応する必要があります。

そこで、給与計算ソフトを導入することで給与計算業務の効率化や正確性の向上が見込まれます。多くの給与計算ソフトには直感的な操作画面や豊富なヘルプ機能が備わっているため、専門の担当者でなくても取り扱いやすいのが特徴です。さらに最新の法改正に自動で対応し、計算ミスを防ぐ機能も備わっています。費用や連携機能、セキュリティ対策など、さまざまな選択肢がありますので、導入を検討する場合はできるだけ多くの製品を比較しましょう。

おすすめの給与計算ソフトをそれぞれ順に解説します。

マネーフォワード クラウド給与

マネーフォワード クラウド給与
タイプ人事労務一体型
初期費用無料
※初期費用や導入支援費用などが発生する場合があります
月額利用料スモールビジネス
 2,980円/月(年額プラン利用の場合)
 3,980円/月(月額プラン利用の場合)
ビジネス
 4,980円/月(年額プラン利用の場合)
 5,980円/月(月額プラン利用の場合)
IPO準備・中堅〜上場企業向け:別途ご案内
無料プラン有料プラン未契約の状態でも、給与計算の確定処理以外の操作を利用可能
無料トライアルあり(30日間)
提供形態クラウド型
主な機能給与計算、年末調整、社会保険・労働保険手続き、勤怠管理、Web給与明細、勤怠データ自動取り込み、会計ソフト連携
連携可能なサービスマネーフォワード関連サービス
(マネーフォワード クラウド会計、マネーフォワード クラウド経費)
KING OF TIME.、ジョブカン勤怠管理などの勤怠管理・経費精算システム

マネーフォワード クラウド給与は「マネーフォワード クラウド会計」「マネーフォワード クラウド経費」との連携はもちろん、「KING OF TIME.」や「ジョブカン勤怠管理」といった他社のシステムとの連携にも対応できるクラウド型の給与計算ソフトです。既存のシステムをそのまま活用しやすく、給与計算から給与明細の作成、年末調整まで、一連の業務を効率化します。とくに「ビジネスプラン」では、振込FB(ファームバンキング)データの作成、帳簿残高と口座残高の突合機能、消費税申告書の作成機能も付帯しています。

マネーフォワード クラウド給与は最新の法改正に対応して自動的にアップデートするため、税率や社会保険料率を自動で更新。常に最新の法令に基づいた計算環境が提供されています。加えて、通勤手当の課税処理、離職票の自動発行などの機能も充実。中小企業から大企業まで、幅広い企業のニーズに対応しています。

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freee人事労務

freee人事労務
タイプ人事労務一体型
初期費用無料
月額利用料基本料金:1,980円/月(従業員3人まで利用可能)
※4人目から1人あたり月額300円プラス
無料プランあり(30日間の無料トライアルを利用)
無料トライアルあり(30日間)
提供形態クラウド型
主な機能勤怠管理、給与計算、社会保険手続き、年末調整、人事情報管理、労務管理
連携可能なサービスfreee会計、freee確定申告
勤怠システム、Google Workspaceなどのグループウェア、採用管理システム、経費精算システムなど

「freee人事労務」では、勤怠システムとの連携により勤怠データを自動で取り込み、残業時間や休暇情報などを正確に反映し、勤怠管理、給与計算、社会保険手続きといった人事労務に関する一連の業務を1つのクラウドサービスで管理でき、労働時間もリアルタイムで集計されます。そのため従業員ごとの残業時間も即時把握、登録された勤怠情報と就業規則をもとに法定内・法定外残業や深夜労働、法定休日労働の割増率を自動で適用することで課税対象額の算出ミスや源泉所得税の計算間違いを防ぎます。

また、昇給に伴う等級の変更を自動で反映・計算し、昇給を自動で察知しアラートを出して随時改定にも対応。月額変更届も自動で作成します。年末調整の手続きや算定基礎、労働保険の年度更新など、イレギュラーに発生する業務や年1回程度の業務も自動化。従業員入社時に必要な社会保険・雇用保険の加入手続き書類もオンライン化・ペーパーレス化が可能で、入退社の手続き関連も自動で書類を作成します。

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ジンジャー給与

ジンジャー給与
タイプ人事労務一体型
初期費用お問合せが必要
月額利用料月額300円~(税別)×利用者数
※ご利用されるサービスによって単価が異なります
※見積もりが必要です
無料プランなし
無料トライアルあり(1ヶ月)
提供形態クラウド型
主な機能給与計算、賞与計算、年末調整、退職金計算、Web給与明細、勤怠データ連携
連携可能なサービスジンジャー勤怠・ジンジャー社保手続き

ジンジャー給与は「ジンジャーの勤怠管理システム」とシームレスに連携することで給与に関わるデータを自動で反映し、スムーズな給与計算を実現する給与計算システムです。このシステム連携を利用すると、残業時間・休暇取得も含めた勤務データを自動的に集計してリアルタイムで給与計算に反映します。また、従業員の家族データから所得税法上の扶養を自動で判定し、2024年8月には雇用区分や役職、職種、等級、給与体系などの情報をもとに給与・手当のテーブルを自動で作成できる機能も搭載されました。

賞与や退職金の計算にも対応し、社会保険料や源泉所得税などの計算を自動で実施。年末調整に必要な書類作成の自動化機能も搭載しており、給与に関わる情報の確認作業を正確な情報連携、給与計算によって大幅に削減します。ジンジャーの人事労務・勤怠管理・経費精算などのクラウドサービスとのセット利用で、業務のさらなる効率化が図れます。

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ジョブカン給与計算

ジョブカン給与計算
タイプ人事労務一体型
初期費用無料
※サポート費用:0円
月額利用料月400円/1ユーザーあたり
無料プランあり
※5名まで(一部機能制限あり)
※サポートあり
無料トライアルあり(30日間)
提供形態クラウド型
主な機能給与計算、社会保険・労働保険手続き、年末調整、勤怠データ連携、Web給与明細
連携可能なサービスジョブカン勤怠システム、経費精算などのジョブカンシリーズ
その他、「勤労の獅子」「オフィスステーション」「SmartHR」などの勤怠管理システム

ジョブカン給与計算は、「ジョブカン勤怠システム」とAPI連携により勤怠データを自動で取り込み、残業時間や休暇などを正確に反映した給与計算が可能です。残業代、深夜手当、休日出勤手当などの各種手当の計算や、社会保険料、源泉所得税の自動計算など、手間の掛かる計算処理も自動で完了します。年末調整についても自動作成機能を搭載しており、社会保険・労働保険の手続きに必要な書類作成も自動化が可能です。

また、残業代や手当のルールについても追加料金0円で無制限に設定できるため、雇用形態ごとに手当の規定が異なる場合でも簡単に計算できます。ルール追加にオプション費用が不要であるため、複雑な社内規定に基づいて給与計算をしている企業に最適です。

ジョブカンシリーズは累計導入数が25万社という実績を有し、賃金体系や賞与制度に対応できる柔軟な設定が可能でありながら、基本的に月額利用料の他に料金は発生せず、人数に応じたシンプルな料金体系です。他の給与計算ソフトではオプション契約になりがちなマイナンバー管理やWeb給与明細・年末調整などを含むすべての機能が月額400円/人で利用可能。30日間の無料お試しはメールアドレスと基本情報のみの簡単登録ですぐに利用できます。

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RoboRoboペイロール

RoboRoboペイロール
タイプ人事労務一体型
初期費用無料
月額利用料1人あたり月額1,000円(税抜)から
※利用機能によって変動
無料プランなし
無料トライアルなし
提供形態アウトソーシング
主な機能給与計算代行、社会保険・労働保険手続き代行、年末調整代行、給与明細発行
連携可能なサービスRoboRoboペイロール勤怠管理システムほか、一般的な勤怠管理システム

RoboRoboペイロールは、給与計算に関わるデータを社会保険労務士が監修する給与計算代行サービスです。月額1,000円/名で「給与計算システム+代行」を提供し、最短3営業日納品、ミス率0.09%で、正確な給与計算が得られます。企業側は勤怠データを提供するだけで専門スタッフが処理を代行し、給与計算と社会保険に関する手続きの手間を省きます。最新の法改正に沿って、変形労働時間制やフレックスタイム制、裁量労働制などさまざまな勤務体系に対応し、給与計算が短期間でスムーズに完了します。

また、給与計算と連動した人事情報管理ツールが提供されているため、従業員の給与情報や社会保険情報の一元管理が可能です。RoboRoboペイロールは初期費用や月額基本料金が不要のシンプルな料金体系が特徴で、従業員数が増減した場合でも納得感のある料金で利用できます。アウトソーシングであるためシステム導入や運用などの負担が不要であり、利用中の勤怠管理データでそのまま委託が可能です。

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BIPO HRMS

BIPO HRMS
タイプ人事労務一体型
初期費用見積もりが必要
月額利用料見積もりが必要
無料プランなし
無料トライアルなし
提供形態クラウド型
主な機能多言語対応の給与計算、勤怠管理、経費精算、人事情報管理、分析機能
連携可能なサービス勤怠管理システム、経費精算システム、人事情報管理システム、各種会計ソフト、ERPシステムなど

BIPO HRMSは、アジアを中心に世界各国での人事労務管理に対応したクラウドベースの人事労務管理システム(HRMS)です。海外展開を進めるグローバル企業や、多様な国籍の従業員を抱える企業に特化した給与計算サービスで、企業のグローバルな人事労務管理をサポートします。

多様な国・地域の法定福利厚生や税金、社会保険制度や税法に対応した給与計算機能が充実し、人事管理、勤怠管理、給与計算など多彩な機能を提供しています。グローバルに展開する企業でも各地域の標準時間帯に合わせて勤怠管理やシフト管理が可能です。さらにBIPO HRMSは、多言語対応や海外支社とのデータ連携などグローバルな人事労務管理をワンストップでサポート。高度な分析機能により豊富なデータから人事に関する各種分析も可能で、経営戦略に活かせる情報を提供します。

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おまかせ はたラクサポート

おまかせ はたラクサポート
タイプ人事労務一体型
初期費用不要
月額利用料3,850円
※ご利用には、フレッツ光などのインターネット接続サービスおよびプロバイダサービスのご契約が必要です。
(インターネット接続サービス・プロバイダサービスの初期費用・月額利用料が必要)
無料プランなし
無料トライアルあり
提供形態クラウド型
主な機能会計、人事労務、経費精算、勤怠管理、電子契約など
連携可能なサービスNTT東日本の各種サービス
他社製のSaaSなど

NTT東日本が提供する「おまかせ はたラクサポート」は、会計、人事・労務・経費精算、電子契約など、業務全体の効率化とクラウドサービスの初期設定・設定変更などをサポートするサービスです。「KING OF TIME」や「freee経費計算」「kintone」など、さまざまな勤怠管理システムや経費精算システムとスムーズに連携し、導入・初期設定・変更などのサポートを1か所で受けられます。

NTT東日本の強固なインフラとノウハウにより高い安定性と信頼性を誇り、専門のサポートチームが、導入から運用までをきめ細かく支援します。また、「おまかせ はたラクサポート」は企業のニーズに合わせた柔軟な導入が可能です。まずは勤怠管理システムから導入し、その後、経費精算システムへと段階的に拡大するなど、ステップアップ方式で導入できます。複数のシステム間の連携を強化して業務効率を向上させたい企業や、システム導入に伴う初期費用を抑えたい企業におすすめです。

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KING OF TIME 給与

KING OF TIME 給与
タイプ人事労務一体型
初期費用なし
月額利用料なし
※勤怠管理システム KING OF TIMEの料金内で利用可能
(追加費用なし)
無料プランKING OF TIMEの無料トライアルで体験可能
無料トライアルあり(30日間)
提供形態クラウド型
主な機能勤怠管理システム「KING OF TIME」との自動連携、カスタム計算式、WEB給与明細、年末調整、賞与計算
連携可能なサービスKING OF TIME勤怠、KING OF TIME人事労務
freee人事労務、マネーフォワード クラウド給与、弥生給与 Nextなど

「KING OF TIME 給与」は、勤怠管理システム「KING OF TIME」とシームレスに連携し、給与計算業務を効率化するサービスです。「KING OF TIME勤怠」「KING OF TIME人事労務」と連携することで勤怠データや人事データを自動的に取り込み、給与計算に必要な情報を手入力する手間を省き、給与計算業務を大幅に効率化させます。利用料金についても、勤怠管理システム「KING OF TIME」の契約があれば追加費用なしでご利用いただけます。

また、残業手当、深夜手当、休日手当など、複雑な計算式も自由に設定できるため、企業独自の給与体系に対応します。マイナンバーの管理についても、法令に準拠した暗号化やアクセス制限などのセキュリティ対策により、個人情報を保護します。
「KING OF TIME」を利用している企業や、導入を検討している企業にとって、導入コストを圧倒的に削減できるトータルサービスとなっています。

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Gozal

Gozal
タイプ人事労務一体型
初期費用基本無料
(導入時に計算式の登録代行や計算テスト代行などのオプションあり)
月額利用料年額プランで契約した場合
 月額 700円(税抜) × 従業員数
月額プランで契約した場合
 月額590円(税抜)×従業員数
無料プランなし
無料トライアルあり(30日間)
提供形態クラウド型
主な機能給与計算チェック、前月給与との差異分析、カスタム計算式、給与連絡票自動生成、WEB明細
連携可能なサービス各種勤怠管理システム、ERPシステムなど

Gozalは、給与計算チェック業務を自動化するクラウド型のソフトウェアです。煩雑な給与計算チェックを自動化することで業務時間を大幅に短縮するとともにミスを防止します。

さらに、前月との比較分析機能により、異常な変動を自動的に検出。給与項目ごとの計算パターンの条件分岐も設計できるため、複雑な給与体系にも対応します。独自の給与計算ルールに基づいた誤入力などの検出ポイントも自由に設定可能です。導入時には、計算式の登録代行や計算テストによる検証作業を代行し、スムーズな導入をサポート。直感的な操作性で、設定内容に沿った給与計算上のミスや漏れを自動的に検出します。また、給与明細書も自動生成できるため、配布業務も効率化が可能です。

月額利用料は従業員数×700円(税抜/年額プランの場合)からと、低コストで導入できます。年払いならさらにお得な割引が適用されるため、給与計算ソフトの導入コストを抑えたい企業に最適です。

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COMPANY給与計算

COMPANY給与計算
タイプERP型
初期費用見積もりが必要
月額利用料見積もりが必要
無料プランなし
無料トライアルお問合せが必要
提供形態クラウドERP
主な機能月例給与計算、賞与計算、日割計算、遡及計算、福利厚生、社会保険、年末調整、退職金、企業年金
連携可能なサービス勤怠管理システム、人事情報管理システムなど

株式会社Works Human Intelligenceが提供する「COMPANY給与計算」は、企業の複雑な給与計算を自動化し、人事労務業務を効率化するクラウド型ERPパッケージです。入社から退職までのライフサイクル全般をサポートし、人事労務関係の行政手続きまで幅広くサポート。時間給、日給月給、年俸制、等級別給与テーブルや遡及計算などの給与体系に対応し、職種や採用区分、企業特有の複雑な給与計算ルールに沿って柔軟に計算式を設定できます。

また、企業独自の福利厚生の管理も、追加費用無料で標準対応しています。通勤交通費については最安・最短の通勤経路を提示し、財形貯蓄の給与天引き、寮・社宅管理、生命保険・損害保険や持株会、貸付金など、多岐にわたる制度をまとめて管理できます。

e-Gov APIやe-taxとの連携により、社会保険手続きの自動化を実現します。また、Web年末調整によるペーパーレス化を実現し、マイナンバー対応も万全です。毎月の給与計算から納税手続きまでを1つのデータベースで管理できます。

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ProActive C4

ProActive C4
タイプERP型
初期費用見積もりが必要
月額利用料見積もりが必要
無料プランなし
無料トライアルあり
提供形態クラウドERP
主な機能財務会計、管理会計、債権管理、債務管理、経費、人事、給与、個人番号、勤怠管理、Web給与明細閲覧
連携可能なサービス電子請求書サービス、クラウド人事労務ソフト、ID・認証管理システム、連結会計システム、生産管理システム

SCSK株式会社が提供する「ProActive C4」は、会計、人事給与、経費、勤怠管理など、企業の経理、人事、総務業務を統合的に支援するクラウド型のERPです。会計と人事・給与、経費管理の連携により、人事情報の自動化や経費精算と会計データの連携など、業務の効率化を実現。また、AIによるデータ分析機能を活用し、売上予測や顧客行動分析など、経営に役立つ情報を可視化します。蓄積データを基にした経営分析により、経営上の迅速かつ的確な意思決定をサポートします。

SCSK株式会社は長年のERP開発実績を有しており、ProActive C4は製造業やサービス業など、幅広い業界で導入実績があります。セキュリティ面では、SCSK独自の高度なセキュリティ基盤「S-Cred+プラットフォーム」上で稼働しており、情報漏洩対策など、万全のセキュリティ体制が整っています。

また、「ProActive C4」の利用者や「ProActiveモバイル オプション」の利用者向けに提供されているスマートフォンアプリでは、領収書を撮影するだけで経費精算が完了する「AI-OCR機能」や、交通系ICカード読み取り機能など、多様な経費処理機能を利用できます。

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POSITIVE

POSITIVE
タイプERP型
初期費用見積もりが必要
月額利用料見積もりが必要
無料プランなし
無料トライアルあり(30日間)
提供形態クラウド型
主な機能人事情報管理、給与計算、勤怠管理、採用管理、育成管理、タレントマネジメント、評価管理
連携可能なサービス他の電通総研のHCMソリューション

電通総研が提供する「POSITIVE」は、人事・給与・勤怠管理など、企業の人事に関わる幅広い機能を統合したHCM(Human Capital Management)ソリューションです。複数の部門を統合的に管理可能で、グローバル展開する企業の戦略的人財マネジメントを支援します。

人事、給与、就業管理、採用、評価、異動など、人に関するあらゆる情報を一元管理し、データに基づいた分析機能により人材育成計画の策定や人材の最適配置を支援します。また、多言語対応や各国法規制への対応機能など、グローバルな人事管理に必要な機能を提供します。

人事データを軸に、経費精算システム、勤怠管理システム、CRMシステムなど、さまざまな業務システムとの連携が可能です。全社的な統一管理だけでなく、部門ごとの制度対応や自由項目設定による独自管理項目も柔軟に追加できるため、企業全体の業務効率化に貢献します。

「POSITIVE」は、基幹的な人事システム機能加えて、人材マネジメント機能も備えた総合的な業務管理システムとして、グローバル企業の人事業務を強力にサポートします。

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Clovernet ERPクラウド

Clovernet ERPクラウド
タイプERP型
初期費用0円
月額利用料7,500円~
無料プランなし
無料トライアルあり(最大2ヶ月)
提供形態クラウド型
主な機能販売・仕入・在庫管理、財務会計・経費精算、販売管理、給与・賞与計算、勤怠管理、マイナンバー管理
連携可能なサービス他のNECソリューションズのサービス、EDI(電子取引・電子帳票)など

NEC ネクサソリューションズが提供する「Clovernet ERP クラウド」は、財務会計とプロジェクト収支管理を中心として、 販売・仕入・在庫、給与・勤怠管理までを包括的に管理できるクラウド型ERPサービスです。中小企業の業務効率化と経営状況の見える化を支援し、システムのインフラ管理・保守、バージョンアップや各種法令対応も一任できます。販売・仕入・在庫のデータも含めて統合的に管理できるため、企業の資金繰り状況を可視化し、経営状況を把握を支援します。

また、「Clovernet ERP クラウド」は段階的な導入が可能なシステムであるため、自社の業務規模や成長に合わせて柔軟にシステムを構築できます。24 時間 365 日のセキュリティ監視体制と、経験豊富な専門スタッフによる迅速なサポート体制を提供。定期的なシステムアップデートや法改正対応も実施し、常に最新のシステム環境を利用可能です。EDI(電子取引・電子帳票)との連携も可能で、中小企業のIT運用負荷を軽減し、業務に集中できる環境を提供します。

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GrowOne 給与SX

GrowOne 給与SX
タイプERP型
初期費用お問合せが必要
月額利用料お問合せが必要
無料プランなし
無料トライアルあり
提供形態オンプレミス / クラウド / SaaS
主な機能給与計算、賞与計算、社会保険・年末調整、給与明細電子化、労働保険管理
連携可能なサービスGrowOne 人事SX など、他のニッセイコム製品

ニッセイコムが提供する GrowOne 給与 SX は製造業やサービス業など、幅広い業界で実績があり、給与計算だけでなく人事情報との連携や高度な分析機能を備えた総合的な人事・給与管理システムです。人事情報とのシームレスな連携により、勤怠、人事評価などの人事情報を一元管理し、給与明細の電子化や他のシステムとの連携を通じて、人事労務部門の業務効率化に貢献。担当者の業務負担を軽減します。

また、労働法改正や社会保険制度の変更に迅速に対応するため、システムのアップデートが頻繁に実行され、変更前後の金額を色分け表示するチェック機能も搭載。変更箇所の確認が容易になり、給与計算の精度向上と業務効率化を実現します。さらに、複数法人の給与計算を一元管理できる機能やデータの有効期間管理機能により効率的な業務遂行をサポート。給与データや人事データを分析することで人件費の最適化や人材育成に関する意思決定を支援し、データに基づいた人事戦略の実現を支援します。

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GLOVIA きらら 人事給与

GLOVIA きらら 人事給与
タイプERP型
初期費用パッケージ版
基本ライセンス:450,000円(税抜)~
月額利用料クラウド版:15,000円(税抜)~
無料プランなし
無料トライアルあり
提供形態クラウド版 / パッケージ版
主な機能給与計算、賞与計算、社会保険・年末調整、人事情報管理、勤怠管理、従業員ポータル
連携可能なサービスGLOVIA smart など、富士通の他の業務システム

富士通が提供するGLOVIA きらら 人事給与は、給与計算だけでなく人事情報の一元管理や勤怠管理までを網羅した、総合的な人事・給与管理システムです。

給与計算(月例給与、賞与、社会保険、年末調整、帳票出力)、人事管理、個人番号管理の3業務の基本機能に加えて、従業員の入退社、異動、評価などの情報を1つのプラットフォームで管理。人事給与に関する情報を一元化し、従業員に関する情報を一括で管理できます。また、マイナンバー制度や労働法改正、社会保険制度の改正にも迅速に対応し、常に最新の法令に準拠したシステムを提供。自動アップデート機能により、常に最新機能を利用可能です。

GLOVIA きらら 人事給与は、従業員規模の変動に柔軟に対応できる契約形態が特徴で、従業員数の増減や組織拡大にも柔軟に対応できます。とくに労務一体の効率化やデータに基づいた経営判断を必要とする中堅企業において、大手メーカー富士通の充実したサポート体制は大きな強みとなるでしょう。

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スマイルワークス

スマイルワークス
タイプERP型
初期費用30,000円(基本契約料金)
月額利用料10,000円+オプション:300円/1ID
+基本契約のオプション(ユーザー数・利用内容に応じて)
無料プランなし
無料トライアルあり
提供形態クラウドERP
主な機能財務会計、販売管理、仕入管理、在庫管理、経費精算、給与計算、勤怠管理
連携可能なサービス弥生会計、マネーフォワード、Freee、勘定奉行、PCA、ミロク情報サービスなど

スマイルワークスは、給与計算機能だけでなく、販売管理、仕入管理、在庫管理から、経費精算、財務会計まで、企業のバックオフィス業務を統合的にサポートするクラウド型ERPです。販売管理システムでの売上データが自動的に会計システムに反映されるため、リアルタイムで収支状況を把握できます。1,300以上の金融機関に対応し、明細を自動で取り込んで仕訳を行う機能を搭載。プロジェクト別に売上・仕入・経費などの予実管理が可能です。事業のカネとモノの流れを一元管理することで、企業経営全体の効率化を図ることができます。

さらに、経費精算の自動化やAIを活用したデータ分析機能など、最新テクノロジーを搭載。売上予測や購買履歴分析、経費削減につながる施策の提案など、AIを活用した高度な分析機能により、経営に必要な情報をリアルタイムで提供します。また、クラウドベースであるため、システムの拡張や機能追加が容易に行えます。

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MJSLINK DX 給与大将
タイプERP型
初期費用お問合せ
月額利用料お問合せ
無料プランなし
無料トライアルあり(30日間)
提供形態クラウド型
主な機能給与計算、賞与計算、社会保険・労働保険管理、年末調整、給与明細電子化、従業員ポータル
連携可能なサービスMJSマイナンバー、Edge Tracker勤怠管理、トランストラクチャ社の人事コンサルティングサービス

ミロク情報サービスが提供する「MJSLINK DX 給与大将」は、給与計算だけでなく人事情報との連携や社会保険手続きまでを網羅した、総合的な人事・給与管理システムです。 勤怠データ、人事評価データを一元管理し、複雑な給与体系や複数の社会保険組合にも柔軟に対応。「MJSマイナンバーシステム」との連携によりマイナンバー制度にも対応し、賞与シミュレーション、昇給差額計算、一時金計算など、多様な給与計算機能も搭載しています。 他にも、クラウド型業務管理サービスの「Edge Tracker」との連携により、社会保険の手続きの自動化を実現し、業務効率化を図ります。

労働法改正や社会保険制度の変更に迅速に対応するため、頻繁にシステムのアップデートが実行されており、大手メーカー富士通との連携でセキュリティ運用が行われている点も「 給与大将」の大きなメリットです。

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Galileopt DX 給与大将

Galileopt DX 給与大将
タイプERP型
初期費用お問合せ
月額利用料お問合せ
無料プランなし
無料トライアルあり(30日間)
提供形態クラウド / オンプレミス
主な機能給与計算、賞与計算、社会保険・年末調整、人事情報管理、勤怠管理、従業員ポータル
連携可能なサービスMJSマイナンバー、Edge Tracker勤怠管理、SmartHR、KING OF TIME

ミロク情報サービスが提供する「Galileopt DX 給与大将」は、複雑な給与計算業務を自動化し、正確かつ迅速に処理できる人事・給与管理システムです。複雑な給与体系や複数の社会保険組合に対応し、複数の事業所や異なる雇用形態にも対応できる点が大きな強みとなっています。勤怠データや人事評価データなどを含め、正確かつ迅速な給与計算を実現。人事情報の一元管理や効率化を進めます。また、APIを利用した他社クラウドサービスとのシームレスなデータ連携が可能で、SmartHRやカオナビなどと連携して業務効率化を加速させる点も特徴です。

※同社のサービス「MJSLINK DX 給与大将」との違いは、給与計算機能の豊富さ、そして、より高度な人事・給与管理を実現している点にあります。

「Galileopt DX 給与大将」は、給与・賞与計算の自動化、複数締め・支払日対応、複数事業所対応などが可能で、複雑な給与体系や事業所管理に対応。人事情報や勤怠管理も含めた一括管理、豊富な給与計算が可能となるため、大規模企業や多様な雇用形態を持つ企業に適しています。

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弥生給与 Next

弥生給与 Next
タイプ給与計算特化型
初期費用なし
月額利用料※次年度以降の「年額」料金
セルフプラン:年額31,000円+税
 ※初年度0円
ベーシックプラン:年額54,200円+税
 ※初年度0円
トータルプラン:年額75,000円+税
 ※初年度半額37,500円+税

※プラン選択は1年間の無料お試し後に変更可能
無料プランあり
無料トライアルあり(最大2ヶ月)
提供形態クラウド型
主な機能給与計算、賞与計算、社会保険・年末調整、給与明細電子化、従業員ポータル
連携可能なサービス弥生会計、弥生人事給与など

弥生株式会社が提供する「弥生給与 Next」は、給与計算から年末調整までを一括で管理できるクラウド型の給与計算ソフトです。法令改正への迅速な対応や定額減税への対応が自動で行われ、常に最新の法令に基づいた正確な計算が可能になります。

直感的な操作性と、会計ソフトへの仕分け連携や勤怠連携、年末調整関連書類の作成・提出などの豊富な機能を提供。従業員情報はオンラインで一元管理され、従業員ポータル機能により各人がスマートフォンから給与明細を確認できます。外部勤怠システムとの連携や会計事務所とのデータ共有もスムーズです。

また、2025年3月31日(月)お申し込み分まで、初年度1年間の利用料金が無料・半額となるキャンペーンを実施しており、時間的な余裕をもって導入を検討できます。次年度の契約継続は必須ではないため、契約終了月の前月末日までにサービスの継続利用の停止や解約、プラン変更が可能です。

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PCAクラウド 給与

PCAクラウド 給与
タイプ給与計算特化型
初期費用0円
月額利用料13,860円(税込)
無料プランなし
無料トライアルあり(2ヶ月間)
提供形態クラウド型
主な機能給与計算、年末調整、賞与計算、社会保険・労働保険の電子申請、帳票出力、法定調書作成、マイナンバー管理、勤怠データ入力、タイムレコーダー連携
連携可能なサービスe-Tax、e-Gov電子申請
PCA人事管理、クロノスPerformance

総合的なクラウド給与計算システム「PCAクラウド給与」は、PCAの人事管理シリーズや法定調書シリーズとの連携により、給与計算から年末調整、社会保険手続きまでの一連の業務を効率化し、昇給・賞与シミュレーションも可能です。また、クロノスPerformanceとの連携により勤怠データの自動取り込みを実現。給与明細の作成時間を大幅に短縮し、人事情報との連携による昇給・賞与シミュレーションや法定調書の作成までを網羅します。

従業員ごとの異なる勤務体系にも対応し、パートタイマーなどの短時間労働者の有給付与計算機能も付帯。全体の給与データから部門別の人件費推移や従業員単位の給与明細などを抽出できるためレポートを作成することで経営分析に役立ちます。e-Taxやe-Govとの連携により、源泉所得税の電子申告や社会保険料の電子納付もスムーズです。時間外労働の計算方法や休日出勤の割増率の設定などのカスタマイズにも対応。多様な支給項目や控除項目を柔軟に設定できます。

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給料王

給料王
タイプ給与計算特化型
初期費用44,000円(税込)
月額利用料なし
無料プランなし
無料トライアルあり(30日間)
提供形態インストール型
主な機能給与計算、年末調整、マイナンバー管理、クラウド給与明細、自動計算、法定調書作成
連携可能なサービスソリマチ製品の「会計王」「販売王」、Excel

ソリマチ株式会社が提供する「給料王」は、給与計算や年末調整、マイナンバー管理を簡単に行えるインストール型の給与計算ソフトです。設定が簡単で、他社ソフトやExcelからのデータ移行もスムーズにできるのが特徴です。 「給料王」は給与計算に加え、源泉徴収票の作成や社会保険の手続きなど、関連業務を一括で処理できるパッケージになっています。

また、有料の「バリューサポート」(年間38,500円)に加入すれば、法改正対応や次期製品の無償提供を受けられます。さらに、この保守サービスには、ストレージ、確定申告ソフト、電子帳簿保存用のクラウドBOXなどが含まれており、電話やチャットでのサポート、ベネフィットワンが提供する福利厚生制度の割引も利用できます。2ヶ月間の無料税務相談や導入前のZoomでのオンライン相談、訪問指導など、丁寧なサポート体制が備えられています。

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フリーウェイ給与計算

フリーウェイ給与計算
タイプ給与計算特化型
初期費用無料
月額利用料1,980円(従業員6人以上、無制限)
※契約期間は1年単位
無料プランあり(登録できる従業員数5人まで)
無料トライアルあり(上記無料プランが該当)
提供形態クラウド型
主な機能給与計算、年末調整、社会保険計算、給与明細作成・メール送信、全銀データ出力、保険料率の自動更新
連携可能なサービスフリーウェイ経理、フリーウェイタイムレコーダー、フリーウェイマイナンバー
 NTTデータの「年調・法定調書の達人」など

フリーウェイジャパンが提供する「フリーウェイ給与計算」は、従業員5名までの給与計算が永年無料でできるクラウド型の給与計算ソフトです。社会保険料の計算、源泉徴収票作成、年末調整が自動化され、Web明細、全銀データの出力なども標準装備で提供されています。6名以上で利用できる有料版は月額1,980円で登録できる従業員数は無制限。無料版で利用したデータはそのまま有料版で利用可能で、有料版を契約した後に従業員数が減少した場合は無料版へ変更できます。

リーズナブルな価格設定で、給与振込データ出力や、社会保険料率の変更や最低賃金の上昇など、法改正に自動対応する機能を搭載。そのほか、年末調整や社会保険料の計算、源泉徴収票作成なども自動化できます。データ保存期間無制限、高度なレポート機能を利用でき、リーズナブルな価格設定で給与計算に関わる一連の業務をサポート。中小企業など小規模事業者でも気軽に導入できるソフトウェアです。

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給与計算ソフトの選び方は自社に必要な機能と料金で比較する

給与計算ソフトを導入する際は、企業の規模や業務内容、IT環境、予算などによって最適な方法が異なります。自社のシステム環境や必要な機能を明確にし、自社のニーズに合った製品を選ぶことが重要です。また、法改正への対応やサポート体制、他システムとの連携の良さ、画面の分かりやすさも含めて多面的に検討しましょう。導入内容・企業規模によっては、IT導入補助金などの対象となる可能性があります。(サービス提供先への確認が必要です。)

ソフトの選定は長期的な業務効率に関わってくるため、慎重な検討が必要となります。機能面のバランスを比較して絞り込んでいきましょう。

給与計算ソフト導入にあたりまずは主に2つの方法から選ぶ

給与計算ソフトの導入には、大きく分けて、インストール型とクラウド型の2種類のうち、どちらのタイプを選択するかが分岐点になります。それぞれの特徴を理解し、自社の環境に合ったものを選びましょう。料金についても、インストール型は初期にコストが掛かり、クラウド型はサブスクリプションサービスのように月額料金を払っていくパターンなどの違いがあります。

月額費用だけでなく、初期費用や機能ごとの追加料金も必要です。 初期費用は購入費用や導入時の費用で、必要性に応じて機能を追加する場合に別途料金がかかるケースがあります。導入後にもセキュリティ対策や税制改正などへの対応など、追加コストも想定しなければなりません。

インストール型は買切りなので月々のランニングコスト不要

インストール型の給与計算ソフトは、ソフトウェアを自社のPCやサーバーに直接インストールして利用します。自社内に取り込むため社内ネットワークで利用でき、インターネットに接続しなくても安定して動作するというメリットがあります。データが社内に保存されるためセキュリティ管理がしやすいという視点もありますが、導入にかかる初期費用は一般的に高めです。

定期的なソフトウェアの更新やバックアップ作業が必要で、長期的な運用コストも考慮する必要があるため注意しましょう。一方、インストール型であれば自社のデータ環境に合わせてカスタマイズしやすいため、長期的に見るとコスト削減につながる可能性があります。

クラウド型は税率変更や法改正があっても常に最新版が使える

インターネットに接続して利用するクラウド型の給与計算ソフトは、ソフトウェアを自社システムにインストールする必要がなく、バックアップやセキュリティ対策もサービス提供者が実施するため自社での管理が不要です。税率変更や法改正があった場合でも最新のシステムを利用できるという特徴があります。

月額で提供されるケースが多いため継続的に利用料金がかかりますが、絶え間ないセキュリティ対策が施され、ソフトの更新やバックアップも自動で行われます。初期費用を抑えられるという点も大きなメリットと言えるでしょう。高いセキュリティ対策を求める企業、できるだけコストを抑えて給与計算ソフトを導入したい企業に適しています。

給与計算ソフトのタイプは主に3種類!業務内容や規模に合わせる

給与計算ソフトには、上記のインストール型・クラウド型に加えて、提供方式としての区分もあります。主に「給与計算特化型」「人事労務一体型」「ERP型」の3種類があり、それぞれの特徴やコスト面について解説します。業務方針や業務の拡大とともに適した導入方法も変化していきますので、比較しながら最適な種類を選んでください。

給与計算特化型は小規模事業者向けで給与計算のみに対応

給与計算業務に特化したタイプは給与計算、年末調整、源泉徴収票作成など、給与計算に必要な機能がコンパクトにまとまっています。低コストで導入できてシンプルな操作で使えるため、専門的な知識も不要です。従業員数が少ない小規模事業者に適しています。

【給与計算特化型】
  • 弥生給与 Next
  • PCAクラウド 給与
  • 給料王
  • フリーウェイ給与計算

ただし機能面に注目すると給与計算に特化しているため、勤怠管理や人事労務管理については別のシステムを使う必要があります。導入コストを抑える目的で給与計算特化型を選ぶのであれば、利用できる機能の範囲や現在使用している別のシステムからのデータ移行、勤怠管理システムとの親和性などを確認しましょう。

また今後、従業員数の増加や雇用方法の変化、業務内容の複雑化に応じて、特化型のソフトでは対応が難しくなる可能性もあります。将来的には別の給与計算ソフトへの移行が必要になる可能性もありますので、業務方針・人材活用方針を含めて検討してください。

人事労務一体型は中小企業向けで勤怠・人事・労務管理がセット

人事労務一体型は、基本的な給与計算機能に加え、勤怠管理や人事・労務管理も備えています。従業員情報や勤怠データが給与計算に連携されるため、情報転記の必要がなく記載ミスや漏れも防げます。

【人事労務一体型】
  • マネーフォワード クラウド給与
  • freee人事労務
  • ジンジャー給与
  • ジョブカン給与計算
  • RoboRoboペイロール(アウトソーシング)
  • BIPO HRMS
  • おまかせ はたラクサポート
  • KING OF TIME 給与
  • Gozal

人事労務一体型は、労働時間管理や社会保険手続きなど人事関連業務を大幅に効率化できる一方で、給与計算特化型に比べて機能が多岐にわたるため、操作が複雑になり、習熟に時間を要する場合があります。とくに、操作に困ったときのサポート体制は導入を検討する上で重要なポイントです。使い勝手の面も含めて確認しましょう。

また、現在利用している勤怠管理システムとの連携が難しい場合、より良い解決のために人事労務一体型システムへの移行を検討する可能性もあります。システムを一括して導入することで、データ連携の煩わしさを解消し、業務効率をさらに向上させることができます。

人事労務一体型は、トータルでの業務効率化を検討している企業や、業務拡大とともに人員の増加が見込まれる企業、また、従業員の入退社や異動、昇給、賞与などの情報を一元的に管理したい企業に適しています。

ERP型は大企業向けで人事管理や会計管理等の経営全般に対応

ERP(Enterprise Resource Planning)型ソフトは企業全体の経営資源を管理する統合型のシステムです。複雑な給与体系にも対応し、社会保険制度への対応、勤怠管理、従業員ポータル機能など、多彩な機能を搭載しており、さまざまな業務に対応できます。導入コストが高い一方で、人事管理、会計管理、生産管理、顧客管理など、企業経営に必要な機能を網羅し、人件費の分析や経営指標の算出など、高度なデータ分析も利用できます。また、データを一元管理できるため複数のシステムをそれぞれ運用する必要がなくなり、全社的な業務改善が図れます。

【ERP型】
  • COMPANY給与計算
  • ProActive C4
  • POSITIVE
  • Clovernet ERPクラウド
  • GrowOne 給与SX
  • GLOVIA きらら 人事給与
  • スマイルワークス
  • MJSLINK DX 給与大将
  • Galileopt DX 給与大将

デメリットとしては、システムが複雑で導入に時間がかかる点、また、コストが非常に高額である点が挙げられます。実際にシステムを使う従業員の教育や習熟期間も必要です。そのため、ERP型は大規模な予算を投入できる大企業に適しています。ほとんどのケースで導入後もサポートが必要になるため、サポート体制が不可欠です。マニュアルの分かりやすさや、サポートの受付時間帯、稼働曜日、解決までのスピードについても確認しましょう。

導入費用や月額料金が適正か業務内容や従業員数に応じて選ぶ

高機能なシステムほど費用が高くなる傾向にありますので、自社の業務内容に必要な機能を洗い出して、必要性を明確にしましょう。

  • 従業員数が少なくシンプルな機能で良い場合は月額料金が安いクラウド型を導入してみる
  • 従業員数が増える傾向にある場合は機能を拡張できるソフトや中規模企業向けのソフトを選ぶ
  • 従業員数が多く複雑な人事制度や多様な働き方を導入している場合は、カスタマイズ性や大規模データ処理への対応などを重視したパッケージ型ソフトが適している

一般的にこのような傾向があります。

費用面についても、初期費用に加えて月額料金や保守費用、機能の追加や拡張に伴う費用も考慮します。企業の規模や業種、機能性により追加料金が必要になりますので、長期的なコストを把握することが大切です。

Web給与明細やオンライン振込など自社に必要な機能があるか

給与計算ソフトを導入する際には、自社にとって必要な機能が入っているか、業務効率化につながるかをが重要です。企業の規模や業種、従業員の人数・構成によって、最適な給与計算システムは異なります。現状の課題解決だけでなく、今後の事業展開を見据えた機能も検討しましょう。

雇用形態の多様化により人事関連業務も複雑化していきます。さまざまな雇用形態に対応できる給与計算機能が必要になる可能性もあります。また、自社で利用している他のシステムとの連携性や、連携後の操作性も重要なポイントとして挙げられます。

銀行取引との連携やWeb給与明細など給与振込手続きに関する機能に加えて、異なる雇用形態に合わせて給与規定を組み合わせられるかどうか、複数の給与計算式に対応しているかどうかについても確認が必要です。

自社の雇用形態にマッチした様々な給与体系の設定が可能か

正社員、契約社員、パートタイマー、アルバイトなど、企業によって雇用形態の割合が異なりますので、自社の現状に対応した設定が可能かどうか、今後の変化に対応できるかどうかを確認しましょう。

  • 基本給、残業手当、各種手当の計算
  • 時間給、日給、月給、時間外労働、休日労働など、多様な支払い方法に対応できるか
  • 短期的雇用者の増加が見込まれる場合のマイナンバー情報管理

さらに、多言語や世界に複数拠点がある場合は、各国・各地域の法定福利厚生や税金への対応も必要です。また、残業手当や通勤手当、賞与や年末調整の計算、役職手当など、各種手当も企業により取り扱いが異なります。必要な機能がすぐに利用できるのか、今後、必要性が見込まれる機能についてもシステムの拡張で対応可能かどうかを確認できていると安心です。

導入済の勤怠・労務・会計管理など他システムと連携できるか

給与計算ソフトが現在使用している他のシステムとうまく連携できるかどうかは業務効率化にとって不可欠なポイントです。他の勤怠管理・労務管理・会計管理システムなどとスムーズに連携できれば、データ転記が不要となり、大幅な業務効率化が図れます。また、人事情報や人事評価のデータと連携できれば、より正確な人件費予測も可能です。

システム連携には、システム間で直接データのやり取りを行うAPI連携や、CSVファイル形式でのインポート・エクスポートなどの方法があり、リアルタイムで連携できるかどうか、またはバッチ処理のみで定期的な連携に留まるのか、システムによって取り扱いが異なります。クラウド型の給与計算ソフトの多くは他のクラウドサービスとの連携が容易なケースが多く、リアルタイムでのデータ更新も可能です。

最適な形で導入できれば業務が加速度的に進化します。自社で使用しているシステムとの相性とともに、条件や性能によってはシステム全体を刷新する可能性も検討しましょう。

UIやUXがわかりやすくサポート体制は充実しているか

給与計算ソフトは、機能性だけでなく、UI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)も重要な検討事項です。理想的なインターフェースであれば担当課員の習熟にかかる時間やコストを削減でき、業務効率も上昇します。

UI/UXが「良い」とされる条件については

  • 直感的な操作性…難しい操作がなく、誰でもシンプルに利用できる設計
  • 視認性の高さ…見やすい画面、必要な情報が探しやすい画面構成
  • 学習コストの低さ…マニュアルを見なくても直感的に操作できる構成
  • 疑問や問題点が発生したときにスムーズに解決できるマニュアルが備えられている

これらの項目が挙げられます。

UI/UXが優れているシステムは使い勝手が良く、使用者の負担を減らして業務効率を向上させます。また、トラブルに至った場合に迅速で的確なサポートが受けられるかどうかも確認しましょう。

デモ版や無料トライアルを利用して実際に試してみよう

多くのソフトウェアでデモ版やトライアル期間を提供していますので、導入前に十分に機能を確認し、自社に適しているか判断しましょう。導入後のミスマッチを防ぐために、事前に十分に評価できる貴重な機会です。実際に使ってみてどのように動作するのか、操作性は良いか、自社の業務フローに合うか、希望通りの帳票出力が行われるかどうかを確認しましょう。実際に使用することで疑問点も明確になります。

連携予定のシステムについても、どの項目が連携されるのか、理想通りのデータ連携になるかどうかを操作してみてください。また、導入前の段階で十分に操作できれば、導入後の習熟・練習時間の短縮にもつながります。加えて、サポート体制が自社のニーズに合っているかどうか、マニュアルの内容は充分か、サポートの対応時間帯・曜日についても確認しましょう。疑問やトラブルが発生した場合に実際にサポート担当者に問い合わせてみることで、対応までの速さ、解決までのスピード感を確認できます。

従業員の個人情報を扱うためセキュリティ対策は万全か

給与計算ソフトは、従業員の給与や銀行口座情報などを取り扱うため、高いセキュリティ対策が求められます。情報漏洩が発生してしまうと企業の信用を失い、法的責任を負う可能性もあります。

【給与計算ソフトにおけるセキュリティ対策】
  • データの暗号化
  • 不正アクセス対策
  • 社内アクセス権限の管理
  • 定期的なデータのバックアップ体制
  • ISO27001などの情報セキュリティマネジメントシステムの認証

ファイアウォールや侵入検知システムなどのセキュリティ対策をはじめ、システム障害や自然災害などの緊急事態が発生した場合でもデータを復旧できる体制が整っていることが重要です。

また、従業員ごとのアクセス権限についても、業務に必要な情報や個人に関する情報に限って付与する必要があります。アクセス権限の付与の仕組みについても確認しておきましょう。給与計算システムでは強固な対策が取られていることが多いものの、データセンターの情報や各種セキュリティ対策、災害時の対応については提供事業者により異なります。導入前にフローを確認し、社内担当者も熟知しておく必要があります。

さらに、利用側から見た提供事業者の信頼性、導入実績、長期的利用への安心感も重要な判別ポイントです。これらの点を踏まえて自社に最適な給与計算ソフトを選びましょう。

給与計算ソフト導入のメリットはコストを抑えて業務効率UP

給与計算ソフトを導入することは、単に給与計算の手間を軽減するだけでなく、コスト削減や業務効率の向上にも大きく寄与します。複雑な給与計算業務を自動化し、最新の税法に対応することで、人件費削減や業務ミスの防止、ペーパーレス化を推進できます。

以下では、給与計算ソフトを導入することで得られる具体的な利点について解説します。

経理担当スタッフや外部会計士等の人件費削減につながる

給与計算ソフトの導入で計算処理が自動化されると経理担当者の負担が減り、複雑な計算や法改正への対応をシステムに任せられます。業務が効率化されれば少人数での管理が容易になり、全体的な人件費の圧縮につながるでしょう。一部の給与計算ソフトでは、これまで外部の税理士・会計士に依頼していた監修や社保手続きを削減できる可能性もあります。

環境に優しいペーパーレス化を推進できコスト削減になる

給与計算ソフトにより給与明細の電子化が導入されると、ペーパーレス化により紙代や印刷にかかるコスト、郵送費などの経費を削減できます。環境負荷の低減にも貢献し、企業の社会的責任を果たすことにもつながります。ただし紙ベースでの取り扱いを希望する従業員には個別に対応するなどの選択肢も必要です。意向を尊重し、紙ベースでの対応も検討しましょう。

経理担当者の負担が減ることで業務効率が向上しミスも削減

給与計算ソフトで各種作業が自動化されることで経理担当者の負担が大幅に軽減され、業務効率の大幅な向上とともに、作業時間の短縮、ミス発生のリスクも減少します。専門知識や制度改正に対応できる人材の確保が難しい場合、有効な解決となるでしょう。また、社外やクラウドにデータがバックアップされるため、災害時でも業務継続性が確保されます。

オンラインで給与明細が閲覧でき従業員の利便性が向上する

オンライン給与明細の機能が利用できれば、従業員がオンラインで日時を問わず給与明細を閲覧できるようになり、利便性が向上します。企業側も従来のように紙ベースで過去の明細を保管する必要がなくなり、データの紛失リスクも回避できます。給与計算ソフトによってはオンライン給与明細サービスがオプション扱いの場合もありますので、利用を希望する場合はサービスの付帯状況を確認しましょう。

蓄積したデータ分析により経営層への報告もスムーズになる

給与計算ソフトには、給与データや従業員の勤怠情報、人事データ、人件費の推移が蓄積されます。長期的なデータが蓄積されることで人件費に関するデータ分析も可能になりますし、従業員の属性ごとの人件費の把握や見通しも可能になります。中には人事領域の高度な分析機能を搭載した給与計算ソフトもありますので、これにより経営層への報告資料作成が効率化され、より的確な経営判断につながります。

最新の税法や各種ルールに対応しているので法令違反を防げる

給与計算ソフトは最新の税法や労働法などの改正に迅速に対応しているため、法改正に伴う手続きの見落としや計算ミス、申告漏れを防ぎます。法令違反のリスクを大幅に軽減し、税務調査のリスクも低減するでしょう。

給与計算ソフト導入のデメリット4選!個人情報を保護しよう

給与計算ソフトの導入は多くのメリットがありますが、導入する際にはコストだけでなく、デメリットが生じる可能性も考慮する必要があります。

以下に挙げる点は、給与計算ソフトを導入する企業が直面する可能性のある主な課題です。導入を検討する際にはメリットだけでなくデメリットについても十分に理解し、比較検討することが重要です。サービス提供者に相談し、リスク対策について十分に検討しておきましょう。

システムトラブル・サーバー障害・データ漏洩のリスクが存在

クラウド型の給与計算ソフトではシステムトラブルやサーバー障害によって業務が停滞するリスクがあります。システムトラブルは、ソフトウェアのバグや設定ミスなどによりシステムが正常に動作しなくなる可能性、サーバー障害はサーバー側のトラブルによってデータにアクセスできなくなるリスクです。

また、インストール型であっても、サイバー攻撃や人為的ミスによるセキュリティ上のトラブルが起きる可能性もあります。従業員の個人情報を取り扱う以上は、不正アクセスやデータ漏洩のリスクが常に存在します。

ただ、システム的な問題については、社内でExcelなどの給与計算を使用している場合やインストール型のソフトを使っている場合でも、同様のリスクが存在し、避けられません。その際、給与計算ソフトの多くは強固なシステムを備えているケースが多く、システムトラブルやデータ漏洩のリスクを低減できます。セキュリティの専門企業によるセキュリティ対策を利用できる点にも注目して、給与計算システムの導入を検討してみましょう。

経理担当にITリテラシーが求められ教育に時間やコストを要する

新しいシステムの導入には、一定のITスキルが求められます。経理担当者が新しいシステムに慣れるまでには、ある程度の学習期間が必要となり、その間は業務効率が低下する可能性があります。また、担当者の変更により、新たに教育や研修にコストが発生する可能性もあります。

初期費用・月額利用料金・機能拡張に伴うコストが発生する

他のソフトウェアと同様に、給与計算ソフトの導入には初期費用がかかり、継続的利用には長期間にわたる利用料金が必要です。また、業務が拡大した際などに機能の拡張やカスタマイズ、オプション追加が必要になった際に、追加費用が発生することもあります。

システムアップデートやメンテに追加費用がかかることがある

ソフトウェアはセキュリティ対策や機能改善のために定期的なアップデートが行われるため、このシステムアップデートやメンテナンスに費用がかかる場合もあります。また、システムトラブルが発生した場合のメンテナンス費用も考慮する必要があります。大規模なアップデートのため、想定外の費用が発生する可能性もあります。

業界特有の複雑な要件がある場合はカスタマイズが困難なことも

特定の業界や企業に特有の複雑な給与計算要件やルールが存在する場合、標準的な計算機能では対応できず、カスタマイズが必要になる可能性があります。カスタマイズには費用や時間を要するケースもあり、運用への制約が生じることもあります。

給与計算ソフトの導入をおすすめする企業の特徴4選

給与計算ソフトの導入は、企業の規模や業種を問わず、多くのメリットにつながります。とくに、以下のような特徴を持つ企業にとっては、導入を検討する価値が非常に高いと言えるでしょう。

主に給与計算ソフトの導入が推奨される企業の特徴についてご紹介します。

従業員も徐々に増えExcel管理に限界を感じている中小企業

ExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトで給与計算をする方法もありますが、従業員が増えるにつれて入力ミスや計算ミス、時間・労力、データ管理の煩雑化などの問題が出てくることがあります。また、税制や各種法令の変更が行われるため、法令順守やデータの正確性を維持することが難しくなります。給与データは長期的な管理が必要であり、セキュリティ対策も講じなければなりません。これらの課題には、適切な給与計算ソフトの導入が有効です。

給与計算ソフトへの移行により、計算の自動化、データの正確性の担保、セキュリティの強化など、Excelでは実現できない機能とメリットが得られます。中小企業が抱える給与関連業務の課題を解決し、業務効率化を図るためにも、新たなシステムの導入が推奨されます。

経理や総務の人員が少なくリソースを有効に活用したい企業

経理や総務の人員に限りがある場合にも、作業の自動化により業務負担を軽減できます。とくに、経理や財務、法令に専門知識を持つ人材の確保が難しい、経理部門がそもそも少人数である、などの問題を抱えている企業では、給与計算ソフトの導入による業務効率化が大きなメリットとなるでしょう。これまで給与関連業務に取られがちだった人的リソースにも余裕が出るため、コア業務に集中できるようになります。

雇用形態が幅広く給与支払いサイクルが月に何度もある企業

正社員や契約社員、アルバイトや派遣社員、日給・時給での採用など、多様な雇用形態で人材を管理する企業や、1ヶ月の間に複数の給与支払い日がある企業では、給与計算が煩雑化し、業務効率が低下する傾向にあります。複数種類の給与支払いに対応できる給与会計ソフトの導入によりこれらの課題を解決できます。

ソフトを選ぶ際は、正社員、パート、アルバイト、契約社員などの多様な雇用形態に対応できること、また、時間給、日給、月給などが混在する場合、月1回払い、週払い、日払いなど、複数の支払いサイクルに対応できるかどうかを重視しましょう。また、雇用形態や所得に応じて社会保険料や所得税が異なるため、これらに対応した計算機能が必須です。従業員数や雇用形態に応じ、機能と価格のバランスを想定してシステムを選びましょう。多様な支払いが混在する場合、とくに導入後のサポート体制が充実しているサービスが安心です。

国内多拠点を運営していたり海外にも従業員がいる企業

多拠点や国際的な業務を行う企業では、複数の給与規則や税制に対応できるソフトが必要です。各国、各地域で労働法や税法、社会保険制度が異なるため、それぞれの法規制に準拠した給与計算、加入手続きや保険料の計算が必要になり、複雑化します。

また、各国の通貨で給与を支払う場合、為替変動による給与額の変動を考慮した計算が求められます。さらに、世界に複数の拠点がある場合、時間帯の違いによる処理の遅延が課題として想定されます。

そのため、各国の法規制に対応し、複数通貨での計算や、時間帯の差異を考慮できるシステムを選ぶことが重要です。また、データのセキュリティ対策を万全に設定し、各拠点からのデータを正確かつリアルタイムで収集し、一元管理する仕組みの構築が求められます。

給与計算ソフトの導入に関するよくある質問に回答

給与計算ソフトの導入を検討する際に、種類やシステムへの疑問点があり、選び方に悩んでいるケースもあると思います。ここでは給与計算ソフトの導入に関するよくある質問をまとめました。給与計算ソフト導入の検討に際し、ご一読ください。

無料で使えるおすすめの給与計算ソフトはありますか?

無料で利用できる給与計算ソフトは、コスト面でメリットがありますが、機能やサポート体制に一部制限のある場合があります。このような点を押さえて自社に合ったソフトを選ぶことが大切です。以下は無料で使えるおすすめの給与計算ソフトです。

  • マネーフォワード クラウド給与(無料プラン)
    マネーフォワードの無料プランでは、小規模事業者向けに給与計算や年末調整機能を一部利用できるため、コストを抑えながら基本的な機能を試すことができます。
  • フリーウェイ給与計算
    フリーウェイジャパンが提供する「フリーウェイ給与計算」は、従業員5名までの給与計算が永年無料でできる会計ソフトです。年末調整や社会保険料の計算、源泉徴収票作成なども自動化できます。全銀フォーマットに対応した給与振込データ出力や、法改正に自動対応する機能が搭載されており、6名以上で使う場合の有料版でも月額1,980円であり、人数に制限なく利用できます。

無料で利用できる給与計算ソフトの場合、機能面を確認の上で利用しましょう。また、将来的な機能拡張の必要性や、データ移行の容易さなども考慮し、長期的な利用を見据えて検討することをお勧めします。

少人数向けの給与計算ソフトのおすすめはありますか?

以下は少人数向けに特化したおすすめの給与計算ソフトです。

  • やよいの給与計算 ソフトウェア
    簡単な操作で給与計算、賞与計算、年末調整まで対応。法改正にも自動対応し、直感的な操作性が特徴です。
  • マネーフォワード クラウド給与
    少人数のチームやスタートアップ向けのプランがあり、使いやすさと機能のバランスが取れたソフトです。
  • ジョブカン給与計算
    従業員数に応じて月額料金が決まるシンプル設計で1ユーザーあたり月額400円。一部機能制限はあるものの5名までの無料プランもあります。社会保険料や源泉所得税についても自動計算で、年末調整についても自動作成機能を搭載しています。

少人数向けの給与計算ソフトを選ぶ際は、コストとのバランスがポイントです。従業員数や月額料金に加えて、使いやすさや必要な機能を備えているかを確認して適切なプランを選びましょう。

会計ソフトと給与計算ソフトの違いを教えてください。

会計ソフトは経理部門が使用するツールで、企業全体の財務状況を把握する目的で使われます。売上や経費、仕入、損益計算、決算書の作成など、企業全体の会計業務を管理し、帳簿の管理や税務申告、経営分析に利用されます。

一方、給与計算ソフトは、従業員の給与や賞与、社会保険料の計算、年末調整などを自動で行うためのツールで、給与関連業務に特化しています。

会計ソフトは税務申告を行うために不可欠であるため、すべての企業で導入する必要があります。一方、給与計算ソフトの場合は、給与計算の効率化のために導入するという、目的の違いがあります。また、会計ソフトと給与計算ソフトの両方を導入し、連携させることで、給与計算ソフトで計算されたデータが自動的に会計ソフトに転記されるため、二重入力の必要がなくなるなどのメリットがあります。

業務効率化を念頭に、最適なソフトを選ぶことが推奨されます。

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