RPAの資格とは?種類や難易度、取得するメリットをご紹介
概要
近年、オフィスの業務自動化をするツールとして、RPAの導入が推進されています。
RPAのツールが増えてくるにつれ、その製品に関する知識やスキルを持った人材の需要も高まってきています。
今回は、RPAのベンダーが用意しているRPA資格について取得するメリットやよくある質問についてご紹介いたします。
RPAの資格にはどんなものがある?
RPAの資格は、2023年6月現在、国家資格のようなものはなく、RPAベンダーが行っている認定資格試験が存在しています。
現在認定資格試験を実施しているのは、
- WinActor
- Automation Anywhere
- UiPath
- BluePrism
- BizRobo!
などが挙げられます。
今回は、WinActor、Automation Anywhere、UiPathの3つのベンダーが行っている資格試験を中心にご紹介いたします。
RPA資格を取得するメリット
RPAの資格を取得するメリットは、RPAを使えることの客観的な証明になる点です。
現在RPAの導入をすすめている企業は多く、DX化やデジタル化をすすめたい企業にとって、RPAの知識を持っている人を採用したいという気持ちも強いはずです。そのため、RPA資格を持っている人は転職や就職で有利になることも多く、自身のキャリアアップに役立ちます。
また、資格試験を行っているRPAベンダーに勤めている方であれば、自社商品の理解が深いことを顧客にアピールできるというメリットもあります。
RPA資格を取得するデメリット
RPA資格は先述した通り、国家資格ではなく、ベンダーが用意した認定資格試験があるのみです。そのため、例えばWinActorの資格を持っていたとしても、実際にWinActorを使う機会が無い、もしくは他のRPAを使っているのであれば、宝の持ち腐れになってしまうことも。
また、資格を取得するためには勉強が必要になりますので、受験料やテキスト代などもかかってきてしまうでしょう。
事前にRPAの資格取得のために得られるメリットに見合うかどうかを確認しておく必要があります。
WinActor関連試験
出典:RPA技術者検定
WinActorは国産のRPAで、基本編の「RPA技術者検定アソシエイト」、より高度な「RPA技術者検定エキスパート」の2つの試験を行っています。
RPA技術者検定アソシエイト
RPA技術者検定アソシエイトは、WinActorの基本的なスキルを証明できる資格です。
WinActorの製品についての問題が中心となっていますが、RPAの利用者ならば知っておきたいスキルも問われます。
受検資格 | 制限なし |
受検料 | 7,150円(税込) |
試験概要 |
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受検環境等 | 「会場受検」「リモート受検(オンライン受検)」 2種類の方法より選択 |
RPA技術者検定アソシエイトの難易度
実際にツールを操作して動かす実技試験はなく、基本的な知識問題が中心であるため、過去問をしっかりと勉強すれば突破できるでしょう。
合格率については公開されていませんが、合格ラインは正答率7割以上とされているため、網羅的に学習することが大切です。
RPA技術者検定エキスパート
RPA技術者検定エキスパートは、WinActorの実践的なスキルを証明できる資格です。
RPA技術者検定アソシエイトでは、マニュアルに沿った操作だけが問われますが、エキスパートになるとマニュアルにない判断を問われます。また、実技試験もあります。
受検資格 | 制限なし |
受検料 | 21,780円(税込) |
試験概要 | 選択式問題30問+実技問題3問 |
受検環境等 | オンライン受検 |
RPA技術者検定エキスパートの難易度
より実務的なことを求められるようになっており、実際にツールにてシナリオの作成と修正、シナリオ開発といったプログラミングができるようになっていないとなりません。知識面でも実技面でもより多くの能力を必要としますので、しっかりとした対策が必要です。
Automation Anywhere関連試験
出典:RPA プロフェッショナル認定証 | Automation Anywhere University
Automation Anywhereは、アメリカのRPAツールですが、日本語によるサポート体制があるRPAベンダーです。Automation Anywhereでは、「エッセンシャル」「アドバンスド」「マスター」といった3種類の認定試験を行っています。
エッセンシャル RPA 認定
AutomationAnywhereの中では一番難易度が低いものであり、学生でも合格できるようになっている試験です。
受検資格 |
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受検料 | 無料 |
試験概要 | 複数選択問題 40 問 |
受検環境等 | オンライン受検 |
参考:学生・教職員向け RPA トレーニング | Automation Anywhere University
エッセンシャル RPA 認定の難易度
合格スコアは正答率8割以上なので、Automation Anywhereが提供しているeラーニングを受講し、勉強していくことが大切です。
無料で受けることができ、かつ学習のためのeラーニングも無料で受講ができるので、RPAの資格を取りたい場合にはエッセンシャル RPA 認定からチャレンジすると良いでしょう。
アドバンスド RPA プロフェッショナル
実際に製品を使っていくうえで必要な知識を求められる試験です。AutomationAnywhereの製品群に関する知識や、Automation360についての機能、bot作成方法など、実際に実務運用ができること、及び他人に説明ができるような知識を持っているかどうかまでを求められます。
受検資格 | 制限なし
(BotDeveloper(Automation360)学習トレイル(6時間)の全コース修了及び推奨されるコースを修了したしたうえで、試験に受けることが望ましい) |
受検料 | 75米ドル |
試験概要 | 複数選択問題:60問 |
受検環境等 | オンライン受検 |
参考:RPA プロフェッショナル認定証 | Automation Anywhere University
アドバンスド RPA プロフェッショナルの難易度
単なる知識だけではなく、実務においてしっかりと耐えられる能力が必要になってきます。こちらも合格スコアは正答率8割以上なので、網羅的に学習していくことが重要です。
マスター RPA プロフェッショナル
Automation Anywhere RPA認定試験の中で、難易度が最も高いのが「マスター RPA プロフェッショナル」です。
受検資格 | 制限なし
(BotDeveloper(Automation360)学習トレイル(6時間)の全コース修了及び推奨されるコースを修了したしたうえで、試験に受けることが望ましい) |
受検料 | 125米ドル |
試験概要 | 複数選択問題:50問
Bot開発テスト:1回 |
受検環境等 | オンライン受検 |
参考:RPA プロフェッショナル認定証 | Automation Anywhere University
マスター RPA プロフェッショナルの難易度
合格率などは発表されていませんが、マスターではBot開発テストも行われるため、難易度は高いといえるでしょう。
筆記試験の合格点は正答率8割以上で、実技試験に進むための条件となっています。
UiPath関連試験
出典:RPAデベロッパーのための認定資格プログラム | UiPath
UiPathが開発する製品の基本的な製品スキルを証明できる資格です。
「UiPath RPA アソシエイト資格試験」「UiPath RPAデベロッパー上級資格試験」「UiPath オートメーションビジネスアナリスト(UiABA)」の3つの難易度が設定されています。
UiPath RPA アソシエイト資格試験
UiPathの主要な3つの製品を理解し、機能についての幅広いスキルが求められる試験です。
受検資格 | 制限なし |
受検料 |
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試験概要 | 多項選択式(単一回答)、ドラッグアンドドロップ、シナリオベース/シミュレーション |
受検環境等 |
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「UiPath RPA アソシエイト資格試験」「UiPath RPAデベロッパー上級資格試験」「UiPath オートメーションビジネスアナリスト(UiABA)」の3つの難易度が設定されています。
UiPath RPA アソシエイト資格試験
UiPathの主要な3つの製品を理解し、機能についての幅広いスキルが求められる試験です。
UiPath RPA アソシエイト資格試験の難易度
Uipathの製品は機能の数が多いため、他の資格よりも難易度は高めです。ですが、基本的な事柄をしっかりと勉強して過去問対策もしっかりとやっているようであれば、合格できるチャンスは十分にある試験です。
合格点は正答率7割以上です。Uipathが提供している無料の「標準研修」と「応用研修」を受講しておくと良いでしょう。
UiPath RPAデベロッパー上級資格試験
RPAデベロッパーとして6ヶ月以上の経験、豊富な実践的な経験を持つ高度なレベルでの正式なトレーニングを完了していること、技術的に熟練し、独立して働く知識/スキルの保持が求められているため、UiPath RPA アソシエイト資格試験よりもより上級の資格となっています。
受検資格 | 制限なし |
受検料 |
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試験概要 | 多項選択式(単一回答)、ドラッグアンドドロップ、シナリオベース/シミュレーション |
受検環境等 |
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参考:UiPath RPA デベロッパー上級資格試験 v1.0
UiPath RPAデベロッパー上級資格試験の難易度
実際にUipathを利用したことがある前提での出題であるため、座学のみでの合格は難しいでしょう。
ただ、Uipathを日常的に利用していれば、合格のチャンスは充分にあります。
UiPath オートメーションビジネスアナリスト(UiABA)
UiABAは、UiPath製品による自動化の設計と実装、要件の収集、プロセス発見、プロセス分析の知識とスキルを評価する試験です。
2023年6月現在、英語版のみなので、RPAの能力だけでなく、英語力も必要になる上級の試験となっています。
受検資格 | 制限なし ※相当な実務経験と実績がある方が望ましい。 |
受検料 | 英語版:300米ドル(税別) |
試験概要 | 多項選択式(単一回答)、ドラッグアンドドロップ、シナリオベース/シミュレーション |
受検環境等 |
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UiPath オートメーションビジネスアナリスト(UiABA)の難易度
UiABAは、ビジネスアナリストとして2年以上の経験があり、UiPath製品を使用した5つ以上のプロセス自動化の実績を持つ候補者に推奨されている試験であるため、難易度はかなり高いといえるでしょう。
また、試験は英語のみのため、高い英語力を有することも求められます。
RPA資格に関するよくある質問
ここでは、RPA資格に関するよくある質問をご紹介いたします。
RPAは資格を取らないと使えないのですか?
RPAは資格を取らなくても使用することができます。RPAの資格は、RPAに関する一般的な知識は含まれますが、基本的には製品に関する知識が問われるため、汎用的なものではないことが多いです。
RPAは資格や知識がなくても使えるものも増えているので、知識がない方でもベンダーが用意している操作方法の説明会などを使えば、問題なく使用できます。
RPA資格は独学で受けられますか?
RPAの資格は独学で受けることが可能です。ベンダーが用意しているeラーニングなどを使用すれば、資格を取ることができるでしょう。
RPA資格の勉強法は?
ゼロから勉強を始める場合は、ベンダーが用意しているeラーニングを活用しましょう。上級者向けの資格を取るためには、実務も必要になりますので、日常的にRPAを活用する職業についていることも求められるでしょう。
RPA資格に関するおすすめの本はありますか?
RPAの資格に関するおすすめの本は、
- WinActor RPA技術者検定エキスパート~実施問題と解説~
- Ver.7.2対応 徹底解説RPAツール WinActor導入・応用完全ガイド
です。Uipath関連試験やAutomation Anywhere関連試験は、書籍よりもベンダーが用意しているeラーニングを活用すると良いでしょう。
参考:MANAC SHOP(マナック ショップ) / 2022 電子書籍 WinActor® RPA技術者検定エキスパート 〜実施問題と解説〜
参考:Ver7.2対応 徹底解説RPAツールWinActor導入・応用完全ガイド
資格不要・無料でセミナーを受けられるRPA「アシロボ」
ここまで、RPAの資格についてご紹介いたしましたが、弊社が提供しているRPA「アシロボ」は、資格の必要なく、現場で使える簡単さが評価されています。
ここからは、アシロボの特徴についてご紹介いたします。
無料説明会で0から学べる
アシロボでは、入門から上級までの操作説明会を毎週行っています。
他社のRPA習得時間は1ヶ月~半年と言われていますが、アシロボはマクロを組める方であれば90分、それ以外の方でも7時間で実践レベルまで無料で学ぶことができます。
プログラミングの知識も必要なく、無料で社員を「RPAが活用できる人材」として育成することができるでしょう。
誰でも使いやすい操作感
アシロボは、RPAに操作を覚えさせるシナリオ作成と呼ばれる作業が簡単に行えます。
ドラックアンドドロップなどの簡単な操作でシナリオ作成をすることができ、業務フロー図やプログラミング知識も必要ありません。
また、導入後の操作説明会や個別Q&Aなども充実しており、無料で参加できるため、シナリオ作成に迷っても安心してご利用いただけます。
まとめ
RPAの資格は、国家資格はなく、RPAベンダーが用意している製品に関する知識を問う資格があります。
資格を取得しなくてもRPAを活用することはできるため、就職やスキルアップのために第三者にスキルを証明することができるものと考えると良いでしょう。弊社が提供しているアシロボは、資格不要でだれでも簡単に利用できる操作感が評価されているRPAです。RPAの導入を悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。