表計算ソフトの定番といえばMicrosoftのExcelですが、実は無料で使える優れた代替ソフトも豊富に揃っています。Excel以外の選択肢を探している方にとって、コストを抑えた無料の表計算ソフトは非常に魅力的でしょう。
この記事では、2024年最新の無料で使えるおすすめの表計算ソフト9選を詳しく紹介します。
表計算ソフトの選び方や比較ポイントも解説しますので、Excelに代わる有力なツールを探している方はぜひ参考にしてください。
表計算ソフトおすすめ9選!Excel以外に無料で使えるソフトも紹介
表計算ソフトのおすすめ9選は以下のとおりです。
各ソフトの特徴について詳しく見ていきましょう。
Excel
初期費用 | 20,590円(買い切りタイプ)〜 |
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月額利用プラン | Microsoft 365 Personal / 1,490円〜 |
無料プラン | 有り |
無料トライアル | 有り |
主な機能 | 関数、数値計算、マクロ、同時編集、外部連携、データインポート、データエクスポート、権限管理、モバイルデバイス対応 |
サポート体制 | チャット、メール、電話 |
Excelとの互換性 | – |
Microsoft Excelは、最も広く使用されている表計算ソフトのひとつです。多彩な関数やデータ分析ツールなどの豊富な機能を備えており、ビジネスから教育、個人利用まで幅広いシーンで活躍します。Microsoft Office製品との高い互換性があり、WordやPowerPointとの連携もスムーズです。
Excelのもうひとつの強みは、マクロ機能です。マクロを利用することで、繰り返し行う作業を自動化できるため、時間を大幅に節約可能です。特に定型業務が多いビジネス環境では、マクロ機能が生産性向上に大きく寄与します。
利用形態も多様で、買い切り版とクラウドベースのOffice 365が提供されています。買い切り版は一度の購入で長期間使用できるためコストを抑えたいユーザーに適していますが、機能が豊富である反面、初期投資が高くなる場合もあるでしょう。一方、Office 365の月額利用プランは、常に最新の機能を利用でき、どこからでもアクセス可能なため、リモートワークに最適です。
全体的に見て、Excelは多機能でありながらも使いやすく、さまざまなニーズに応じた柔軟な対応ができる表計算ソフトです。
Google スプレッドシート
初期費用 | 無料 |
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月額利用プラン | Business Starter / 680円〜 |
無料プラン | 有り |
無料トライアル | 有り |
主な機能 | 関数、数値計算、マクロ、同時編集、外部連携、データインポート、データエクスポート、権限管理、モバイルデバイス対応 |
サポート体制 | チャット、メール、電話 |
Excelとの互換性 | 有り |
Googleスプレッドシートは、Googleが提供するクラウドベースの表計算ソフトで、オンラインでのデータ管理や分析に特化しています。リアルタイムの共同編集機能により、複数のユーザーが同時にシートを編集できるため、プロジェクト管理やデータ共有がスムーズに行えます。コメント機能を使えば、特定のセルにフィードバックを提供したり、質問をしたりすることが可能で、コミュニケーションを図りながら作業を進められる点も魅力です。
さらに、Googleの他のサービス(Google ドライブやGoogle フォームなど)との連携が容易で、データのインポートやエクスポートも簡単です。Google ドライブを通じて保存されるため、どこからでもアクセスでき、データのバックアップが自動で行われるのは大きな利点でしょう。
利用形態としては、基本的に無料で使用できるため、個人ユーザーや小規模なビジネスにとって非常にコストパフォーマンスが高い選択肢となります。ただし、無料プランではチャット、メール、電話でのサポートが提供されていません。
デメリットとしては、大規模なデータセットではデータの処理速度が遅くなることや、一部の高度な機能がExcelに比べて不足している点が挙げられます。しかし、使いやすさやコストパフォーマンスの面では非常に優れており、クラウドベースの利便性と共同編集機能を活かしたい多くのユーザーに支持されています。
Numbers
初期費用 | 無料 |
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月額利用プラン | 無し |
無料プラン | – |
無料トライアル | – |
主な機能 | 関数、数値計算、同時編集、外部連携、データインポート、データエクスポート、権限管理、モバイルデバイス対応、グラフ機能 |
サポート体制 | チャット、メール、電話 |
Excelとの互換性 | 有り |
Appleが提供するNumbersは、使いやすさとデザイン性を兼ね備えた無料の表計算ソフトです。直感的なインターフェースにより、初心者でもすぐに操作を始められ、複雑な数式や関数も簡単に扱えます。豊富なテンプレートが用意されており、ビジネス資料や予算計画など、さまざまな用途に合わせた美しいスプレッドシートを手軽に作成可能です。
Numbersの大きな強みとして、グラフ機能の実装が挙げられます。データを視覚的に表現するための多彩なオプションがあるため、グラフのカスタマイズが容易で、データ分析の結果をわかりやすくプレゼンテーションすることが可能です。
さらに、iCloudとの連携により、MacやiPad、iPhoneなど複数のデバイスからリアルタイムでアクセスでき、共同作業に対応している点も強みです。同時編集が可能なため、離れた場所にいるメンバーとの効率的でスムーズな作業を実現します。
ただし、Numbersにはマクロ機能がないため、特定の自動化や繰り返し作業の効率化を求めるユーザーには制約があります。特に、大規模なデータ処理や複雑な作業を自動化したい場合、Excelのようなマクロ機能を持つソフトが必要になるかもしれません。この点を考慮しつつ、デザイン性や使いやすさを重視するユーザーには非常におすすめのツールです。
Apache Open Office
初期費用 | 無料 |
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月額利用プラン | 無し |
無料プラン | – |
無料トライアル | – |
主な機能 | 関数、数値計算、マクロ、データインポート、データエクスポート |
サポート体制 | 無し |
Excelとの互換性 | 有り |
Apache OpenOfficeは、無料で使えるオープンソースの表計算ソフトです。Excelと似たインターフェースを採用しているため、Excelのユーザーにとってもスムーズに操作できるでしょう。
基本的な表計算機能に加え、多彩なデータ分析ツールが搭載されており、初心者から上級者まで幅広く利用できます。異なるファイル形式との互換性が高く、Microsoft Officeファイルの読み書きもスムーズです。
Apache OpenOfficeは多くの基本機能を備えている一方で、リアルタイムの同時編集や高度な権限管理、モバイルデバイス対応といった機能は不足しています。また、公式に提供されるチャットやメールによるサポートはありません。クラウドやモバイルデバイスの活用が重要な場合や、より直接的なサポートが必要な場合は、他の表計算ソフトを検討する必要があるでしょう。
とはいえ、多機能ながらもコストをかけずに導入できるため、コストパフォーマンスを重視するユーザーに特におすすめです。
WPS spreadsheet
初期費用 | 無料 |
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月額利用プラン | WPS Officeプレミアムサブスクリプション / 年29,99USドル |
無料プラン | 有り |
無料トライアル | 有り |
主な機能 | 関数、数値計算、マクロ、同時編集、外部連携、データインポート、データエクスポート、権限管理、モバイルデバイス対応 |
サポート体制 | メール |
Excelとの互換性 | 有り |
WPS Spreadsheetは、無料で利用できる表計算ソフトで、使いやすさと豊富な機能が魅力です。直感的なインターフェースを採用し、Excelに似た操作感を提供しているため、Excelユーザーでも容易に移行できます。複数のシートを同時に操作できるマルチシート機能が強化されており、データの可視化に優れたグラフ作成機能も充実しているため、データ分析や報告書作成に役立ちます。
WPS Spreadsheetは、Microsoft Officeのファイル形式との高い互換性を誇り、既存のExcelファイルを問題なく扱える点も魅力です。さらに、クラウドストレージと連携しているため、インターネットさえあればどこからでも作業が可能で、チームでの共同作業にも適しています。
無料版では、日常のスプレッドシート作業に必要とされるほとんどの機能が搭載されていますが、OCR機能やプレミアムテンプレートなどの高度な機能が制限されています。ビジネス用途での使用を考える場合、有料版へのアップグレードを検討するのもよいでしょう。
総じてWPS Spreadsheetは、コストを抑えつつも高機能な表計算ソフトを求めるユーザーにとって、非常に優れた選択肢となります。
LibreOffice Calc
初期費用 | 無料 |
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月額利用プラン | 無し |
無料プラン | – |
無料トライアル | – |
主な機能 | 関数、数値計算、マクロ、外部連携、データインポート、データエクスポート |
サポート体制 | 無し |
Excelとの互換性 | 有り |
LibreOffice Calcは、豊富な機能と高いカスタマイズ性を備えた、無料で利用できるオープンソースの表計算ソフトです。セルの書式設定やグラフ作成、関数の使用など、日常的な表計算作業に必要な機能が一通り揃っており、個人から企業まで幅広いユーザーに対応しています。
LibreOffice Calcは多くのファイル形式と互換性があり、Microsoft Excelファイルの読み書きにも対応しているため、既存のExcelファイルをそのまま扱えるのも利点です。Excelに似たインターフェースで、Excelユーザーが違和感なく操作できる設計となっています。
ただし、LibreOffice Calcにはいくつかの制約もあります。例えば、リアルタイムでの同時編集機能や権限管理機能が搭載されていないため、複数のユーザーが同じファイルで作業するには不向きであると言えるでしょう。
また、LibreOfficeはコミュニティ主導のプロジェクトであるため、サポート体制については、公式のメールやチャットによるサポートは提供されていません。有償サポートを受けることもできますが、基本的なサポートはコミュニティに依存しています。
コストをかけずに高度な表計算機能を利用したいユーザーや、オープンソースソフトウェアを好むユーザーにおすすめの表計算ソフトです。
JUST Calc 5
初期費用 | オープン価格(買い切りタイプ) |
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月額利用プラン | 無し |
無料プラン | 無し |
無料トライアル | 無し |
主な機能 | 関数、数値計算、マクロ、外部連携、データインポート、データエクスポート |
サポート体制 | チャット、メール、電話 |
Excelとの互換性 | 有り |
JUST Calc 5は、ジャストシステムが提供する国産の表計算ソフトで、日本のビジネス環境に合わせた使いやすさが特徴です。セルの書式設定、関数の使用、グラフ作成といった基本的な機能に加え、データ分析や統計処理など、ビジネスシーンで役立つ高度な機能も搭載しています。特に日本語対応に優れており、文字化けやフォントの問題に悩まされることなく、快適に使用できます。
JUST Calc 5はMicrosoft Excelとの高い互換性を持ち、Excelファイルの読み書きもスムーズです。Excelファイルを扱う必要がある場面でも、互換性による不便さを感じることなく作業を進められる点は大きな魅力でしょう。
しかしながら、他のソフトと比較してリアルタイムでの同時編集機能やクラウドベースの連携機能が限られているため、チームでの共同作業や外出先での使用に制約があるのはデメリットでしょう。モバイルデバイスへの最適化も十分ではないため、主にデスクトップ環境での利用が中心となります。
JUST Calc 5の購入は一括料金で行われ、法人向けの価格設定がされています。料金の詳細は、導入する組織や利用形態によって異なるため、公式サイトから問い合わせが必要です。
結論として、JUST Calc 5は、特に国内での業務に特化した表計算ソフトを探しているユーザーにとっておすすめです。
Zoho Sheet
初期費用 | 無料 |
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月額利用プラン | 無し |
無料プラン | – |
無料トライアル | – |
主な機能 | 関数、数値計算、マクロ、同時編集、外部連携、データインポート、データエクスポート、権限管理、モバイルデバイス対応 |
サポート体制 | チャット、メール、電話 |
Excelとの互換性 | 有り |
Zoho Sheetは、チームでの共同作業に適した無料のオンライン表計算ソフトウェアです。クラウドベースのため、インターネットがあればどこでもアクセス可能で、デバイスを問わず作業できるのが大きな魅力です。
豊富なテンプレートと関数を搭載しており、データ分析や予測に役立つ機能も充実しています。また、リアルタイムでの共同編集が可能で、他のユーザーと同時に作業を進められるため、プロジェクトの効率化に貢献します。
Zohoの他のアプリケーションとの連携も非常にスムーズで、Zoho CRMやZoho Projectsなどとの統合により、業務全体の生産性を向上させることが可能です。例えば、顧客データをZoho Sheetで分析し、結果を直接他のZohoアプリに反映させることもできます。
初心者から上級者まで幅広いユーザーに対応するZoho Sheetは、シンプルで直感的なインターフェースを提供しており、初めて表計算ソフトを使う方にも安心です。また、モバイルアプリも用意されており、外出先でも簡単にデータにアクセスできるため、業務の効率化を図れます。
総じて、Zoho Sheetは多機能で使いやすい表計算ソフトとして、個人利用からビジネスまでさまざまなニーズに応える優れたツールです。
POLARIS OFFICE SHEET
初期費用 | 3.960円(買い切りタイプ)〜 |
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月額利用プラン | 無し |
無料プラン | 無し |
無料トライアル | 無し |
主な機能 | 関数、数値計算、マクロ、同時編集、外部連携、データインポート、データエクスポート、権限管理、モバイルデバイス対応、PDF編集 |
サポート体制 | チャット、メール、電話 |
Excelとの互換性 | 有り |
POLARIS OFFICE SHEETは、表計算に必要な機能に加え、PDFの作成・編集機能を備えたオールインワンのオフィスソフトです。Microsoft Officeと同じファイル形式で作成、編集、保存が可能で、Excel、PowerPoint、Wordファイルもスムーズに開けます。さらに、Microsoft Officeに似たメニュー画面を搭載しているため、使い慣れたインターフェースで快適に操作できます。
460以上の関数に対応した表計算機能では、ピボットテーブルや条件付き書式、データフィルタリング、グラフ作成が充実しており、効率的なデータ分析が可能です。PDFファイルの読み込みや編集もサポートし、注釈の追加や分割・結合も簡単に行えます。
コストパフォーマンスが非常に優れており、Microsoft Excelの約7分の1の価格で提供されています。買い切りライセンスを利用すれば、最大2台のWindowsパソコンにインストールでき、職場と自宅での利用も可能です。
ただし、いくつかのデメリットも存在します。Microsoft Officeとの完全な互換性は保証されておらず、特に独自機能を含むファイルではレイアウト崩れが起こる可能性があります。フォントの互換性はPremium版のみで、基本版では一部の日本語フォントが利用できません。また、オンライン機能が充実していないため、クラウドベースでの利用には不便を感じることもあるでしょう。
これらの点を考慮すると、Microsoft Officeと似た操作感で、より安価に利用したいExcelユーザーにおすすめのソフトです。
表計算ソフトの選び方!Excel以外で選ぶならこのポイントをチェック
近年、表計算ソフトの選択肢は多様化し、Excel以外にも豊富なツールが登場しています。表計算ソフトを選ぶ際には、使用する環境や目的に応じて、自身に最適なソフトを見極めることが重要です。クラウドでの共同作業を重視する場合や、高度な関数機能が求められる場合など、ニーズに応じて選択肢は異なります。
Excel以外の表計算ソフトを選ぶ際にチェックすべきポイントについて詳しく解説します。
必要な機能で選ぶ!マクロやスクリプトなど高度な機能が使えるか
表計算ソフトを選ぶ際には、マクロやスクリプトといった高度な機能が利用できるかどうかが重要です。これらの機能は、日常の作業を自動化し、時間を節約するために役立ちます。
マクロは、定型作業を自動で実行する機能です。特定の計算やデータ処理を一度設定しておけば、以降はボタンひとつで作業を繰り返せるため、同じ作業の手間を省き、業務をより効率的に進められます。
一方、スクリプトは、より柔軟で複雑な処理を行うための機能です。スクリプトを活用すれば、さまざまな条件に応じた計算やデータの操作を自動で実行可能です。例えば、定期的にデータをまとめたり、外部の情報を取り込んだりできるため、業務の幅が広がります。
さらに、他のアプリケーションとの連携機能も重要です。データを別のツールに簡単に送信したり、外部の情報を取り込むことで、作業効率をさらに向上させられます。このように、自分のニーズに合った便利な機能が使えるソフトを選ぶことが、業務を効率的に進める鍵となります。
無料・有料プランを比較検討!対応人数上限やストレージに注意
表計算ソフトを選ぶ際、無料プランと有料プランの違いは重要な判断材料となります。無料版では利用できる機能に制限があったり、対応人数やストレージ容量に制約が設けられているのが一般的です。したがって、チームでの利用や大量のデータを保存する必要がある場合は、これらの制限に十分注意する必要があります。
例えば、Google スプレッドシートの無料プランは、個人利用に最適ですが、企業での利用を考えると機能制限やストレージ上限が制約になることがあります。Zoho Sheetは基本的な機能が無料で利用できるものの、他のZohoアプリケーションとの連携や特定の機能を利用するためには、Zohoの有料プランを選択する場合もあるため注意が必要です。
以上の点を踏まえて、自身やチームが必要とする機能とコストのバランスを考えながら、最適なプランを選ぶことが重要です。他のツールやサービスとの連携がスムーズに行える有料プランも視野に入れることで、業務の効率をさらに高められるでしょう。
Webブラウザで利用できて共同編集とリアルタイム同期できるか
Webブラウザで利用でき、共同編集やリアルタイム同期機能が搭載されている表計算ソフトは、作業の利便性を向上させるための重要な要素です。インターネット接続さえあれば、どこからでもアクセスできるため、リモートワークや外出先での作業に最適です。
例えば、GoogleスプレッドシートやWPS Spreadsheetsなどのクラウドベースのツールは、複数のユーザーが同時に作業し、即座に変更を確認できるリアルタイムの共同編集機能を備えています。チームメンバーが同時にデータを入力したり、分析したりすることで、効率的なコミュニケーションが促進されます。さらに、作業の透明性が高まり、誰が何を編集したかをすぐに把握できるため、ミスや重複作業のリスクが軽減される点も大きな魅力です。
オフィスの外でもスムーズに業務を進めるためには、Webブラウザでアクセスできるクラウド型の表計算ソフトを選ぶことが、作業効率を飛躍的に向上させる鍵となります。
Excelをはじめとした主要なオフィスソフトとの互換性があるか
表計算ソフトを選ぶ際、最も重要なポイントのひとつがExcelやその他の主要なオフィスソフトとの互換性です。ビジネスシーンにおいては、多くのデータがExcel形式でやり取りされるため、他のソフトでもExcelファイルの読み込みや保存がスムーズに行えるかどうかは業務効率に大きく影響します。
例えば、LibreOffice CalcやWPS Spreadsheetsといったソフトは、Excelとの互換性が高く設計されています。そのため、Excelユーザーとの間で頻繁に行われるファイルの共有や共同編集を、スムーズに進められるでしょう。大規模なプロジェクトや複数人でのデータ管理を行う場合、こうした互換性の高さが業務全体の効率性を支える基盤となります。
また、互換性が十分でないソフトを選んでしまうと、ファイルの変換や形式の違いによってデータの一部が欠損したり、再編集に手間がかかることもあります。そのため、表計算ソフトを選ぶ際はあらかじめ互換性を確認しておくことで、作業の時間と労力を節約できるでしょう。
Excelに慣れた人が多いので準じた操作性とユーザビリティがあるか
Excelに慣れたユーザーが多いビジネスシーンにおいて、表計算ソフトを選ぶ際には、Excelと似た操作性やユーザビリティを持つ製品を選ぶことが重要です。使い慣れたレイアウトや機能配置が似ていると、移行がスムーズで、新しいソフトウェアを学ぶための負担を軽減できます。
例えば、POLARIS OFFICE SHEETやLibreOffice Calcは、Excelに似たインターフェースを備えており、Excelユーザーでも違和感なく操作できます。日常業務で頻繁に使用する基本的な機能の配置が直感的に使いやすいことも、重要な選択ポイントです。
さらに、データの入力や計算、グラフの作成といった基本的な作業が簡単に行えるかどうかは、業務効率を高める上で非常に重要です。操作が直感的であればあるほど、作業のスピードや精度が向上し、全体の生産性に大きな影響を与えるでしょう。
アプリ提供は?スマートフォンやタブレットでも操作性や機能が十分か
表計算ソフトを選ぶ際に押さえておきたいポイントのひとつとして、スマートフォンやタブレット向けのアプリ提供が挙げられます。 ビジネスシーンでは外出先での作業が増えているため、モバイルデバイスでも快適に使用できるかどうかは非常に重要です。スマートフォンやタブレットで操作できるアプリがあれば、データの閲覧や編集が容易になり、業務の効率化につながります。
また、操作性や機能がデスクトップ版と比較して劣る場合、ストレスを感じることがあります。セルの書式設定や関数の使用、データのグラフ化など、基本機能がモバイル版でもスムーズに行えるかどうかを確認することが大切です。さらに、リアルタイムでの共同編集機能やクラウドストレージとの連携も、外出先での利用においては欠かせない要素です。
表計算ソフトの選定時には、モバイル版のレビューや機能の比較を行い、自身やチームの利用スタイルに合ったソフトを見極めるようにしましょう。
Saas型の表計算ソフト導入のメリット3選!無料でもある程度使える
近年、多くの企業がSaaS型の表計算ソフトを導入する理由はその利便性にあります。特に無料プランが充実しているため、初期コストを抑えながら業務を進められる点が魅力です。SaaS型の表計算ソフトを導入する代表的なメリット3つについて見ていきましょう。
無料で利用できる選択肢が多くコストをかけずに業務を進められる
SaaS型の表計算ソフトは、無料プランが充実しているため、企業や個人がコストをかけずに利用できます。新規事業やスタートアップにとって、初期投資を抑えられることは大きなメリットです。
さらに、無料プランであっても多機能であることが多く、データ入力や計算、グラフ作成などの基本的な作業を快適に行えます。企業が成長するにつれて、必要に応じて有料プランにアップグレードし、多様な機能やサポートを利用できる点も魅力です。
このような柔軟な料金体系が、多くのユーザーに支持されている理由のひとつです。無料で使い始めながらコストを抑えつつ、必要なときにはすぐにアップグレードできる安心感は、ビジネスシーンで非常に価値があります。
どこからでもアクセス可能でプラットフォームを問わない互換性
SaaS型の表計算ソフトは、インターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、リモートワークや外出先での作業がしやすくなります。地理的な制約を受けずに、チームメンバーが異なる場所にいても、リアルタイムでの共同作業が可能です。例えば、出張中の社員が出先でデータを確認したり、在宅勤務をしているメンバーが自宅から資料を編集したりできます。
さらに、SaaS型の表計算ソフトは、異なるプラットフォーム(Windows、Mac、スマートフォン、タブレットなど)に対応しているため、特定のデバイスやオペレーティングシステムに依存することなく、幅広いユーザーが快適に操作できるのも大きな利点です。プラットフォームを問わず利用できるため、ユーザーそれぞれが使いやすいデバイスを選択でき、作業の生産性をさらに向上させることが可能です。
このようにSaaS型の表計算ソフトは、どこからでもアクセスできる利便性と、プラットフォームを問わない柔軟性を兼ね備えており、現代の多様な働き方に適応した理想的なツールであると言えるでしょう。
インストール不要ですぐに使えて常に最新版ソフトが利用できる
SaaS型ソフトの大きな魅力のひとつは、インストールが不要である点です。従来のソフトウェアは、パソコンにインストールする手間や時間がかかるうえ、インストールにともなうシステム要件がネックとなることが少なくありませんでした。しかし、SaaS型の表計算ソフトは、Webブラウザから直接アクセスして利用できるため、インストール作業は一切不要です。新しいメンバーが加わった際や、複数のデバイスで作業を行う場合でも、手軽にソフトを利用し始められます。
また、SaaS型であれば、常に最新版のソフトウェアが自動的に提供されるため、手動でアップデートを行う必要がありません。従来のソフトでは、バージョンアップの適用が遅れることで、作業に支障をきたすことがありましたが、SaaS型ソフトならそのような心配はありません。常に最新の機能や改善されたセキュリティで作業ができるため、ソフトの管理にかかる手間やリソースの削減につながります。
簡単にファイル共有ができて編集などのアクセス権限を設定できる
ファイル共有の利便性が高いのも、SaaS型の表計算ソフトの大きな魅力です。リンクを共有するだけで、他のユーザーと簡単にデータを共有できるため、メール添付やファイルの転送といった手間がなく、スピーディーに情報を伝達できます。複数のチームメンバーが異なる場所からアクセスできることによって、リモートワークがスムーズに進むでしょう。
さらに、SaaS型ソフトでは、共有相手ごとに編集権限や閲覧権限を細かく設定でき、データのセキュリティも万全です。例えば、重要なデータは閲覧のみの権限にし、他の部分は編集可能にするなど、柔軟な管理が可能です。誤ってデータを削除されたり改変されたりするリスクを防ぎつつ、チーム全体で効率的に作業を進められます。
ファイル共有機能とアクセス権限の管理は、単に効率化を図るだけでなく、情報漏洩やセキュリティリスクを低減しながら、プロジェクト全体の生産性向上に貢献します。
クラウド保存なのでデータが蓄積しても重くならず操作が快適
SaaS型の表計算ソフトは、クラウドにデータが保存されるため、大量のデータを扱ってもパソコンのストレージ容量を圧迫する心配がありません。従来のソフトウェアでは、データ量が増えるにつれて動作が重くなり、作業が滞ることが少なくありませんでした。しかし、SaaS型のソフトではクラウド上でデータが管理されるため、データが蓄積してもパフォーマンスが落ちることはなく、快適な操作感を維持できます。
加えて、クラウド上でデータが自動的にバックアップされるため、万が一デバイスに問題が発生した場合でも、大切なデータが失われるリスクが大幅に軽減されます。このような安心感から、ビジネスの現場でSaaS型の表計算ソフトが選ばれる理由のひとつとなっているのです。
Saas型の表計算ソフト導入のデメリット3選!ユーザー数等に注意
SaaS型の表計算ソフトには多くのメリットがありますが、導入前にデメリットを十分に理解しておくことが重要です。大規模な組織での利用やインターネット接続が不可欠な点、さらにはデータセキュリティに関する懸念点などが挙げられます。注意すべきポイントを知っておくことで、より適切なソフト選びが可能になるでしょう。SaaS型表計算ソフトのデメリットを3つ解説します。
企業や組織で大規模に利用する際には有料プランに切り替えが必要
SaaS型表計算ソフトは、無料プランでも基本機能を十分に活用できますが、企業や組織で大規模に利用する際には、いくつかの制約が生じることがあります。例えば、ユーザー数に制限があったり、保存できるデータ容量に上限が設けられていたりするため、これらの制限を超える場合には有料プランへの切り替えが必要です。
また、大量のデータ処理や高度な分析機能を必要とする場合、無料プランでは対応しきれないことがあります。チーム全体での共同作業や、リアルタイムでのデータ更新といった大規模なプロジェクトでは、より高度な機能やサポートが求められることが一般的です。有料プランに移行することでこれらの制限が解除され、より多くのユーザーやデータを管理できるため、組織の成長に合わせた柔軟な対応が可能となります。
一部オフラインモードで使えるがインターネット接続が前提である
SaaS型の表計算ソフトは、基本的にインターネット接続が前提となっており、常時接続が必要です。オフラインモードを備えたサービスも存在しますが、オフライン中に利用できる機能は限られ、ファイルの閲覧や簡単な編集にとどまる場合が多いです。
オフラインで行った変更はオンラインに戻った際に自動で同期されますが、ネットワークの状態によっては同期に時間がかかることもあり、重要な作業中に遅延が発生すると業務効率に影響を与える可能性があります。長時間のネットワーク障害やインターネット接続が不安定な環境下では、データの共有やリアルタイムな更新ができませんので、業務に支障をきたすリスクも考慮しておく必要があるでしょう。
クラウドにデータ保存されるためセキュリティに関する懸念がある
SaaS型表計算ソフトの利点として、どこからでもアクセスできる利便性が挙げられますが、同時にセキュリティの懸念も否めません。重要な企業データや顧客情報を扱う場合、データがクラウドに保存されることに対して不安を感じる企業も多いでしょう。
SaaSプロバイダーが提供するサービスには、一般的に高度なセキュリティ対策が施されていますが、それでも情報漏洩や不正アクセスのリスクが完全に排除されるわけではありません。サイバー攻撃やデータの不正使用といった脅威は日々進化しており、企業は自らのデータを守るために、より強固な対策を講じる必要があります。
そのため、SaaS型表計算ソフトを選ぶ際には、セキュリティ機能やプライバシーポリシーを確認することが非常に重要です。具体的には、データの暗号化、アクセス管理、バックアップ体制、そして緊急時の対応策など、ソフトの提供先がどのようなセキュリティ対策を講じているのかを詳細に調べることをおすすめします。また、他のユーザーの評価や実績を参考にすることも、安心して利用できるサービスを見つける手助けとなるでしょう。
Saas型の表計算ソフト導入をおすすめする企業の特徴3選
SaaS型の表計算ソフトは、さまざまな業種の企業に適した機能を提供しますが、導入をおすすめしたい企業には共通の特徴があります。コスト削減や業務効率化を図りたい企業、リモートワークを推進したり社内外のコラボレーションを強化したりしたい企業にとって、SaaS型の表計算ソフトは非常に有効です。SaaS型表計算ソフトを導入するのに適した企業の特徴を3つ紹介します。
中小企業やスタートアップにおすすめ!初期投資を抑え業務効率化
中小企業やスタートアップは、初期投資を抑えつつ、効率的に業務を進めることが求められます。SaaS型の表計算ソフトは、導入に必要なハードウェアやソフトウェアの初期コストを大幅に削減できるため、資金の少ない企業にとって非常に魅力的な選択肢のひとつです。
さらに、SaaS型の表計算ソフトはクラウドベースですので、従来のオンプレミスのシステムと比べて、システムのアップデートやメンテナンスに関わる手間を大きく軽減できます。企業はIT管理にかかるリソースを他の重要な業務に集中させることが可能となり、全体の業務効率化につながるのです。
加えて、SaaS型の表計算ソフトはインターネット接続があればどこでも利用可能で、リモートワークの推進や社内外でのコラボレーション強化に役立ちます。コスト効率と業務の効率化を同時に実現できるため、SaaS型表計算ソフトの導入は中小企業やスタートアップにこそおすすめです。
リモートワークやハイブリッドワーク等の働き方を導入している企業
リモートワークやハイブリッドワークを導入している企業にとって、SaaS型の表計算ソフトは非常に有効なツールです。インターネット接続があればどこからでもアクセスでき、リアルタイムでデータを共有するため、リモートワークを効率的に支援します。また、複数のメンバーが同時に作業できる機能を備えているため、協力しながらプロジェクトを進めることが可能です。
プロジェクトチームが異なる場所で働いている場合でも、SaaS型の表計算ソフトを使えば、全員が最新のデータにアクセスでき、情報共有や意思決定が迅速に進められます。データは即座に更新され、変更内容がすぐに反映されるため、常に最新の情報をもとに作業できる点が大きな利点です。
このような特徴は、柔軟な働き方を採用している企業にとって不可欠であり、SaaS型の表計算ソフトは業務効率化に大いに貢献することが期待されます。
社内外の関係者とデータを共有し共同で作業を行う必要がある企業
社内外の関係者とデータを共有し、共同作業を行う企業にとって、SaaS型の表計算ソフトは非常に役立つツールです。クラウドベースのプラットフォームを活用すれば、関係者全員が同じデータにアクセスでき、必要な情報をリアルタイムで更新できます。これにより、データの整合性が保たれ、誤った情報にもとづく意思決定を防ぐことが可能です。
特に、外部のパートナーやクライアントとの協力が求められるプロジェクトにおいては、SaaS型の表計算ソフトのファイル共有や共同編集機能が大いに役立ちます。例えば、社外の協力企業との共同プロジェクトでは、全員が同じ資料にアクセスし、リアルタイムで意見を出し合ったり修正を加えたりすることで円滑なコミュニケーションが実現します。社内のチームも同様に、異なる場所にいるメンバーが同じデータをもとに作業できるため、情報共有が円滑に進み、業務効率が向上するでしょう。
このように、社外の関係者とのコラボレーションだけでなく、社内の業務効率化も実現できるため、SaaS型の表計算ソフトは多くの企業にとって重宝される存在となっています。
表計算ソフト導入に関するよくある質問に回答
表計算ソフトはデータの整理や分析に欠かせないツールであり、ビジネスの現場においてさまざまな用途で活用されています。しかし、導入を検討する際にはさまざまな疑問が浮かぶことでしょう。最後に、表計算ソフトに関するよくある質問を紹介しますので、最適なソフトを見つける際の参考にしてください。
表計算ソフトで無料でおすすめなのはどのソフトですか?
無料で使用できる表計算ソフトの中でも、特におすすめなのは「Google スプレッドシート」と「WPS Spreadsheets」です。
Google スプレッドシートは、クラウドベースのプラットフォームであり、インターネット接続があればどこからでもアクセス可能です。特に優れた点は、オンラインでの共同編集機能でしょう。複数のユーザーが同時に作業できるため、リアルタイムでの情報共有や意見交換がスムーズに行えます。ビジネスシーンやチームプロジェクトにおいて、このような共同編集機能は非常に便利です。
WPS Spreadsheetsは、Microsoft Excelとの高い互換性を誇ります。Excelで作成したファイルを簡単に開いて編集できるため、他のユーザーとのデータのやり取りがスムーズに行えるのが魅力です。さらに、グラフ作成やデータ分析に役立つツールが充実しており、幅広いニーズに応えるソフトとして人気があります。使いやすいインターフェースにより、操作が直感的で、特に初心者にとって親しみやすい環境となっています。
どちらのソフトも使いやすさや機能性に優れており、初心者から上級者まで幅広く対応できるため、自身の用途や環境に合ったものを選ぶとよいでしょう。
表計算ソフト各社のシェア率を教えてください。
BtoBサービスの比較メディア『Utilly』が2024年4月に実施した調査によると、表計算ソフト市場ではMicrosoft Excelが圧倒的なシェアを持ち、利用率は76%です。次にGoogle スプレッドシートが8.6%、AppleのNumbersが6.3%となっており、特にGoogle スプレッドシートはクラウドベースの利便性から人気が高まっています。
このような結果から、Excelの影響力は依然として強いものの、他のソフトウェアも徐々にシェアを伸ばしていることがわかります。
参照:Utilly
クラウド型とローカル型の表計算ソフトの違いは?
クラウド型とローカル型の表計算ソフトは、それぞれ異なる利点と特性を持っています。
クラウド型は、インターネット接続があればどこからでもデータにアクセスできるため、利便性が高く、リアルタイムでの共同作業が可能です。リモートワークやチームプロジェクトにおいては、複数のユーザーが同時に作業を行える環境を提供します。また、データの自動保存やバージョン管理が行えるため、作業の効率化に効果的です。
一方、ローカル型は、ソフトウェアをデバイスにインストールして使用するため、インターネットがない環境でも作業できます。データのセキュリティを重視する企業や、安定したインターネット接続が難しい地域での利用が求められる場合には、ローカル型が適しているでしょう。さらに、ローカル型では、企業の内部ネットワーク内でのみデータを管理できるため、情報漏洩のリスクを低減できる点も魅力です。
このように、クラウド型とローカル型にはそれぞれの特徴があり、利用するシーンやニーズに応じて選択することが重要です。